三種町の小中学生、ジュンサイ摘み取り体験 小舟を上手に操り

ジュンサイの摘み取りを体験する金岡小の児童
三種町の小中学生が、今夏もジュンサイの摘み取りを盛んに体験している。生産量日本一を誇る地元の特産を学んでもらおうと、JA秋田やまもとが食農体験教室の一環で提案し、多くの学校で実践。児童生徒は小舟に乗って水の中に手を入れ、「取れた!」と歓声を上げながら体験しているほか、農家に質問して特産を学習。農家側も児童生徒の訪問を喜び、生き生きと活動する姿に目を細めている。
ジュンサイの摘み取り体験は、同JAが「ここだからこそできることを体験してもらいたい」と同町の学校に提案して実施。今年は5月下旬から6月下旬にかけ、5小学校、2中学校で計8回行われる。体験場所はいずれも志戸橋の阿部農園で、小舟やライフジャケットを多く用意でき、トイレなど設備も整っているためという。
14日は金岡小3、4年生19人が訪れた。はじめに同農園の従業員、笹村加代子さん(65)が「町のジュンサイは生産量日本一。一生懸命摘み取ってね」とあいさつし、小舟のこぎ方や摘み取りの方法などを教えた。
児童は早速2人一組で小舟に乗り、慎重にこぎ出した。2人で呼吸を合わせて徐々にこつをつかみ、「いっぱいあるよ」、「取れた!」と歓声を響かせながらバケツに入れた。収穫したジュンサイは持ち帰りで、同農園は袋に入れる際に“サービス”で増量。児童は「ありがとうございます」と感謝した。
また、児童たちは笹村さんにジュンサイの栽培管理や旬の時期、おいしい食べ方などについて質問。笹村さんは「きれいな水で、雑草を取るなど世話をしないと良いジュンサイは取れない」などと答え、児童はメモを取って特産への理解を深めた。
加藤斗麻君(3年)は「初めての体験だけど、取るのが楽しかった。いっぱい取れたので、ジュンサイ汁にして食べたい」と笑顔。笹村さんは「地元ならではの体験なので、印象に残るように教えたいと思っている。地域で子どもの声を聞くことが少なくなったので、体験に来てくれるのがうれしい。子どもたちは夢中で、取るのも舟をこぐのも楽しいみたいだ」と目を細めた。
同JAは「食べることも大事だが、実際にジュンサイを摘み取ることで、大人になっても忘れない。他県に行っても地元のことを言える大人になってほしい」と話していた。
関連記事
迫真の演技で観客魅了 奄美大島の龍郷町で青少年ミュージカル
西郷隆盛と愛加那の長男・菊次郎の人生を描いた青少年ミュージカル「KIKUJIRO」(同実行委員会など主催)の2024年度公演が15日夜、鹿児島県奄美大島の龍郷町のりゅうゆう館であった。主に町内...
豊橋駅にディズニー新幹線到着
ディズニーのキャラクターデザインをあしらった東海道新幹線「ワンダフル・ドリームズ・シンカンセン」が運行中だ。14日夕、豊橋駅のホームにお目見えした。 「東京ディズニーシー」に昨年オープン...
開業6周年でイベント 下地島空港ターミナル 出店、舞台盛況 SAMCO
下地島エアポートマネジメント(SAMCO、鶴見弘一社長)は15日、運営するみやこ下地島空港ターミナルの開業6周年記念イベント(共催・しもじ島そらの協力会)を開催した。航空会社や関連団体によるPRブ...
海びらき 安全を願う 夏の訪れ 西表から宣言
「日本最南端!八重山の海びらき2025in西表島」(八重山ビジターズビューロー主催)が15日、竹富町西表島のトゥドゥマリ浜と中野わいわいホールで開催された。日本最南西端に位置する豊かな八重山諸島の海...