一年を通して食べられるようにしようと、出羽三山精進料理プロジェクト(土岐彰代表)のメンバーが16日、鶴岡市羽黒町の手向地区地域活動センターで月山筍の瓶詰め加工を行った。
瓶詰めした月山筍
初夏の山菜として親しまれている月山筍だが、新型コロナの影響で2シーズン続けて需要が落ち込んだ。地元の山菜組合でも採ることを見合わせ、山の荒廃が心配されている。さらに月山筍のシーズンと宿坊(手向地区)の忙しい時期がずれていることから「料理に出してお客さんに喜んでもらおうと思ってもできない」という事情も抱えていた。こうした状況を踏まえプロジェクトでは、鶴岡市の助成(約50万円)を受けて瓶詰め加工に取り組むことにした。
作業は▽月山筍を洗う▽根元の固い部分を削る▽皮をむく▽さらに洗って20本ずつ瓶に詰める▽煮沸する(約1時間)―という手順。この日、プロジェクトのメンバー10人が集まり、前日に採った天然の月山筍77キロの加工作業を分担して進めた。
仕上げた瓶詰めは1年以上、保存できるという。販売はせずに手向地区の旅館や宿坊、飲食店など11団体で構成するプロジェクトのメンバーの間で、月山筍と油揚げ、シイタケで作る精進料理「みそ煮」にして宿泊客らに振る舞う。
土岐代表は「月山筍は精進料理の代表格。天然物を通年食べられる状態にして、出羽三山に訪れたお客さんに提供することが課題だった。採ることによって山が荒れないよう維持管理にもつながる。今後、洋食店などとコラボし、月山筍の新しい食べ方も提案していきたい」と話していた。
天然の月山筍を加工するプロジェクトメンバー
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