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長野日報社

今季のエビ漁20日間で中止 諏訪湖漁協

今季のえびかご漁解禁初日。かつては箱の底が見えないほどの量が獲れたというが、かごの底が目立った=5月31日、諏訪湖漁業センター

 諏訪湖漁業協同組合(武居薫組合長)は15日、テナガエビ漁(えびかご漁)を19日で中止すると発表した。漁獲量が伸びず、資源を維持するため。漁期は例年6月の1カ月間だが、今季は20日間で終了となる。漁獲量は一昨年の4分の1にとどまる見通しで、武居組合長(70)は「捕食する魚や鳥から身を隠す場所が今の諏訪湖にはない。このままではいずれ、死の湖になりかねない」と危機感を募らせている。

 今季のエビ漁は5月31日に解禁。初日は10.3キロが獲れたが、昨年の解禁日の半分程度だった。その後も漁獲量は伸びず、昨年(約220キロ)と比べても2分の1以下ほどになる見通し。武居組合長は「諏訪湖の生態系がこれほどまでダメージを受けているとは」と驚きを隠さない。

 エビの漁獲量は1980年代後半から90年代前半にかけて、年によってばらつきはあるものの年間6トンを超える年もあり、漁期は6月から10月とされていた。90年代後半からは2~4トン前後の年が続くが、2004年に突然、約700キロほどに激減。その後は減少傾向が続き、16年7月の魚類大量死以降は約400キロに減少。今季は「前年の2分の1に大きく減った」(武居組合長)昨年の漁獲量をさらに2分の1程度下回る見通しで、「100キロいくかいかないかほど」とみる。

 今の諏訪湖には石積みの護岸がほとんどなく、多くの魚やエビ、貝にとってのすみかとして存在していた入り江状の水生植物帯「エゴ」もなくなった。県が17年度にまとめた諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」には「エゴ」の再生が盛り込まれているが、いまだに具体化への動きは見えていない。

 武居組合長は近く県諏訪地域振興局に対し、水生生物がすめるような湖内環境を求める旨の要望書を提出する予定。組合は放流のほか、エビや在来種の稚魚を捕食する外来種の駆除などに取り組んでいるが、「諏訪湖の水産資源の増殖に向け、組合単体でできる手段は限られている」とし、「早急に対策を打つよう、行政側に求めていきたい」と語った。

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