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古道歩き歴史感じ 六十里越街道新たな振興策
「ステップアップビジョン」 策定向け遺跡訪ね現地踏査

 「出羽の古道 六十里越街道」の新たな振興策「ステップアップビジョン」策定に向けた現地踏査が13日、鶴岡市田麦俣から湯殿山本宮まで約9キロを約5時間かけて歩くコースで行われた。関係団体の約30人が新緑のブナ林の中、点在する遺跡を訪ねながら約1200年にわたり多くの人々が通ってきた古道の息吹に触れた。

たくさんの枝が張り出した巨木「千手ブナ」に、「すごーい」の歓声が上がった

 六十里越街道は鶴岡市の松根、大網、田麦俣、湯殿山を経て、西川町の大岫峠、志津、本道寺までを中心に、庄内と内陸を結ぶ古道。湯殿山信仰が盛んだった江戸時代までは多くの参拝者らでにぎわった。ステップアップビジョンは、鶴岡市と西川町の関係者でつくる「出羽の古道 六十里越街道会議」(会長・小関祐二アルゴディア研究会長)が、インバウンド隆盛など時代変化を踏まえ、同街道の新たな意味付けや観光・地域振興策を探ろうと、昨年12月から来年3月の策定を目指し、会合などを重ねている。

 この日は、同ビジョン策定に向けた有識者会議(正木徹代表)や、組織活性化、広域連携、公共交通など5つの専門部会に関わる観光、宿泊、公共交通、行政(国土交通省、県、市町村)の関係者ら、外国出身者4人を含めて参加。10人前後の3班に分かれ、午前8時半ごろに田麦俣を出発した。

 このうち第2班は、アルゴディア研究会副会長の小野寺良寛さん(76)=鶴岡市本郷=が「山船頭」となり、たくさんの枝が千手観音のように見える「千手ブナ」、密教の護摩祈祷を行ったという「護摩壇石」、山を掘り抜いて道とした「小掘抜(コホノギ)大掘抜(オホノギ)」など随所で解説を聞きながら登った。こぶが大きく隆起した「龍神ブナ」では記念撮影に興じ、登拝中に亡くなった人の墓石前では静かに手を合わせた。

 同街道を歩くのは2回目というDEGAM鶴岡ツーリズムビューロー職員のサラ・ミヨさん(28)=フランス出身、鶴岡市在住=は「歴史を感じさせる山の道は他にもあるが、ここはそれだけでなく、自然と一体になれるとても魅力的な場所。標識を多言語化し、鈴などクマ対策、万一けがをした場合の対応マニュアルの普及など改善が必要な点はあるが、世界から大勢の人を呼べる」と感想。

 また、動画制作などを手掛ける合同会社dano代表の難波竜次さん(28)=鶴岡市下本郷=は「車だと一瞬で通り過ぎてしまうような区間かもしれないが、歩くとものすごい達成感がある。特に、昔の人と一緒に歩いている感じが何とも言えない。ここに来る理由などを整理し、もっとPRしてほしい」と話した。  閉会あいさつで正木さんは「間違いなく外国人も呼べると再認識。今後、意見交換し、戦略を構想したい」と述べた。

新緑のブナ林の街道を行く参加者たち

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