落書き、地元業者が消去 上士幌の旧士幌線アーチ橋

橋脚の落書きを消す作業員
旧国鉄士幌線アーチ橋梁(きょうりょう)群の一つ「第二音更川陸橋」(上士幌町黒石平)に書かれた落書きを、上士幌町内の建設業者などが12日、地域貢献の一環として消去した。
同橋梁は旧国鉄士幌線の旧路線の橋梁で、1936(昭和11)年に完成。北海道遺産に認定されている。この橋梁を撮影した人から4月、橋脚に落書きがあると町と町観光協会に連絡があった。写真は昨秋に撮影したものだった。落書きがあったのは歩いて急斜面を下りた所。
連絡を受けた町は関係機関と対応を調整。5月末に同橋梁の近くにある鱒見覆道の補修工事を行う同町の川村組へ消去作業の協力を依頼した。
この日は川村組と協力会社の大成塗装工業(音更)の計5人が作業に当たった。約3時間半、ブラシで丁寧に落書きを消した。
川村組の安孫子嘉史工事部長は「自然に朽ちていくのが本来の姿だと思う。見て楽しんでいる人がいるのであれば大切に残すべきだ」と話した。町商工観光課は「北海道遺産の大切な橋。景観が守られてありがたい」と作業に感謝し、「地域や関係者は心を痛めている。こうしたこと(落書き)はやめてもらいたい」と呼び掛けた。

橋脚に書かれた落書き=左=、落書きがきれいに消された橋脚(ともに川村組提供)
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