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ゾウと歩み60余年㊤

のんほいパーク待望の群れ飼育へ

 豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)に5月19日、インドから到着したアジアゾウ3頭が仲間入りした。ともに10歳の雄と雌に5歳の雌。総勢6頭となり、国内屈指の規模だ。園は群れでの飼育を目指す。人間本位の見世物的な展示方法から、野生に近い環境など本来の姿を見せる「動物福祉」を重視した結果だ。

 仲間入りした雄のドローナ(10歳)と雌のチャンパカ(同)とバヴァーニ(5歳)は、インド南部のマイソール動物園で1年余り同じ群れで暮らした。新顔たちは現在、笛や指示棒などを使って飼育員との意思疎通を図る「ターゲットトレーニング」をしているという。健康状態も良く、今月下旬の検疫後に公開の見通しだ。

 3頭で餌の干し草を食べる姿も見られる。はしゃいでトランペットの音色のような鳴き声がゾウ舎付近に響き渡る。園は先住ゾウのダーナ(50歳)やアーシャー(44歳)、チャメリー(29歳)を加えた6頭の群れをつくるのが理想という。

 「野生のゾウは家族単位で群れる。単独での行動や子育ては精神的負荷が大きい」と獣医の吉川雅己専門員は説く。

 10歳の2頭は性成熟に近い年齢だ。繁殖機会が増えて群れにも好材料に見えるが、それほど単純な話でもない。吉川さんは「ゾウは動物園での繁殖自体が珍しい。生態などもまだ知らないことが多い」という。

 同園でも過去に待望の繁殖を期待させる出来事はあったが、母親の育児放棄の結果、5歳で死んでしまうなど成果を得るには至っていない。国内繁殖はそれほど難しいという。

 のんほいパークにやってきた3頭のゾウ。難しいとされた国内の繁殖へのカギとなる群れでの飼育の試みも視野が開けた。市内でゾウの展示が始まり六十余年。その歩みと待望の群れ飼育への取り組みを紹介する。

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