美術作品の写生に挑戦 酒田市の小中学校プログラム 土門拳記念館・市美術館へ行こう
展覧会の鑑賞を小・中学校の授業に取り入れることで、心豊かな子どもたちの育成を図ろうと、酒田市教育委員会は本年度、スクールプログラム「土門拳記念館・市美術館へ行こう」を展開。初回のプログラムが3日、同市飯森山三丁目の市美術館で行われ、亀ケ崎小学校(齋藤正志校長)の2年生26人が訪問。学芸員らによる作品紹介、気に入った作品の写生を通して文化芸術への理解を深めた。
今森さんの立体作品を写生する亀ケ崎小の2年生たち=3日、酒田市美術館
市文化芸術基本条例、文化芸術推進計画に基づき市は、「社会包摂と育成」を文化政策推進の方針に掲げて現在、「文化芸術によるまちづくり」を進めている。今回のプログラムは、「育成」に重点を置き、授業に記念館と美術館での作品鑑賞を取り入れ、若いうちから文化芸術に触れることで、多様性を認める心豊かな人間性を育んでもらおうと企画。今年末までに市内の15校(小学校11校、中学校4校)の児童・生徒が両施設を随時訪問し、作品に触れる。
市美術館では現在、写真家で切り絵作家の今森光彦さん(66)=滋賀県在住=の企画展「自然と暮らす切り紙の世界」を開催中。まずは図工の学習単元として、はさみを使った作品作りに挑戦する小学2年生を対象にした。
この日は、訪問した児童たちを前に市美術館学芸員の武内治子さんと、美術教師らで組織する同市の美術団体「石の会」の池田瑞穂会長が作品を紹介。児童たちは館内で今森さんによる切り絵・立体作品の写生に挑戦した。立体「オウゴンオニクワガタ」を写生した川井麗音君(7)は「強そうでピカピカだったので選んだ。うまく書くことができた」と話した。
同プログラムを担当する市教委社会教育文化課主査の佐々木和夫さんは「さまざまな考えを認め合う子どもたちを育成するには美術作品の鑑賞がうってつけ。このような機会を通し、古里・酒田に誇り・愛着を持ってもらえたら」と話した。
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