「海の見える駅」景観復活

海が見えるようになった湯川駅からの景観
「海の見える駅」として知られる和歌山県那智勝浦町二河のJR湯川駅で、海側に生い茂った草木によって見えにくくなった景観を「復活」させたいと、和歌山大学の学生らが29日、草刈りや伐採などに取り組んだ。チェーンソー持参で堀順一郎町長らも参加。JR西日本の観光特急列車「WEST EXPRESS(ウエスト エクスプレス)銀河」の運行が迫る中、自慢の景観がよみがえった。
JRきのくに線を通じて地域の活性化を目指す和大生の自主プロジェクト「きのくに線活性化プロジェクト(きの活)」の取り組み。
きの活のスーパーバイザーを務める西川一弘准教授によると、湯川駅のホームは特に海のすぐそばにあり、その景観は本で紹介されるほど有名。しかし、近年は草木が生い茂って海が見えにくくなっていたことから「景観を良くして、きのくに線の駅の良さを感じてほしい」などとして、土地所有者の協力で清掃活動に取り組んだ。
この日はきの活のメンバーのほか、土地所有者である大阪市の会社やJR西日本、町から約20人が参加して清掃活動を実施。ホームの海側約150メートルにわたって、大きく伸びたサクラ以外の木をチェーンソーで伐採したり、雑草を草刈り機で刈ったりしてホームから海や砂浜が望める景観を取り戻した。
JR西日本によると、7月16日~12月22日に京都―新宮間で運行する「銀河」は、新宮行きがこの駅で乗降しない「運転停車」をする予定。乗客は車中から、この景観を楽しむことになるという。
作業員として参加した堀町長は「観光が主力産業の町であり、景観も一つの見せ場。今日は和大の若い力や土地所有者の協力で大変きれいにでき、本当にありがたい。銀河を迎える準備も大きく進んだ」と感謝。きの活の岸本瑞生代表(19)=観光学部2年=は「多くの人が参加してくれて感無量。地元の人にきのくに線を好きになっていただき、活性化していきたい。今後も継続して清掃活動をしながら、海の見える駅をどんどんPRしていきたい」と話していた。
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