戦時中の学童疎開が縁で友好都市となっている鶴岡市と東京都江戸川区の友好都市盟約40周年記念式典が31日、オンラインで行われ、皆川治鶴岡市長、斉藤猛江戸川区長ら両市区の関係者がさらなる友好交流への決意を新たにした。
式典終了後、江戸川の関係者が映るモニターを囲み、鶴岡の関係者が記念撮影
太平洋戦争末期の1944年8月~45年11月にかけ、江戸川区の小学3―6年生4388人が鶴岡市(旧町村部含め)に疎開し、中心市街地や温泉街などで過ごした。その後、交流が進展し、81年5月25日に友好都市の盟約を締結、スポーツや文化、祭事など多面的に交流を続けている。
式典はコロナ禍を踏まえ、鶴岡市役所と江戸川区役所をオンラインで結び開催。鶴岡側が皆川市長や本間新兵衛市議会議長ら5人、江戸川側が斉藤区長や福本光浩区議会議長ら4人が出席した。
あいさつで皆川市長は「40周年を契機に、これまで両都市が育んできた文化、教育、経済交流の一層の発展を図りつつ、コロナ禍を共に乗り越え、本市の強みでもある森を育む活動や森林資源を活用しやすい環境づくりなど、未来志向の新たな都市交流にも取り組みたい」、斉藤区長は「疎開時の小学生は鶴岡市民の温かさに支えられて過ごし、区民はその恩を決して忘れない。区民にとって鶴岡は第二のふるさと。40周年を機に、両市民の心の絆が広がり、友好の輪が広がるように願う」と述べた。
本間、福本両議長の祝辞に続き、記念品交換として、お互いに事前に送っていた鶴岡のキビソのタペストリー、江戸川の木目込み人形が披露された。また、記念映像として、鶴岡江戸川交流合唱団(滝沢元会長)の34人が5月22日に荘銀タクト鶴岡で収録した混声合唱曲「みやこわすれ」などの歌曲、江戸川区が編集した「鶴岡市・江戸川区 友好の歩み」が配信され、交流の歴史を振り返り、さらなる友好への決意を新たにした。
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