常盤公園のコブハクチョウが抱卵中
抱卵中のクリーム(提供)
宇部市は27日、常盤公園で飼育するコブハクチョウのクリーム(雌)が抱卵中と発表した。順調に進み、有精卵であればゴールデンウイーク期間中にも、ひなが誕生する見通し。 クリームとペアのボス(雄)は、2019年10月に兵庫県の神戸どうぶつ王国から来園した。今年3月に繁殖行動が確認され、同16~29日の間に合わせて5個を産卵。同27日から本格的な抱卵が始まった。 クリームは昨夏にも卵を産み7月1日にふ化したものの、2日後にひなが巣箱から落ちて死んでしまった。今回無事に育てば同園では2010年以来、11年ぶりとなる。 ペアは現在、常盤湖そばにある屋内施設で飼育。担当飼育員の高司佳秀さんによると、巣箱を囲むように板を張り付け、生まれた後もひなが転げ落ちないよう工夫した。当面はふ化に向けた親鳥の抱卵を促すため、観察や検卵を控えるなど静かに状況を見守っていくことにしている。 高病原性鳥インフルエンザの影響で常盤湖のハクチョウ類322羽とカモ14羽が殺処分されてから今年2月10日で10年たった。市では鳥インフル対応マニュアルを作成し、17年5月にハクチョウの飼育を再開。現在はコブハクチョウ4羽、コクチョウ1羽の計5羽がいる。 市ときわ公園企画課の東原隆課長は「市のシンボルでもあるハクチョウのひなの姿を再び見られるということになれば、一市民としても大変喜ばしい。11月の市制100周年を前に無事に生まれ育ち、コロナ禍でつらい思いをしている方々の希望となれば」と願った。
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