ワクチン先行接種始まる【釧路】

老健くしろで行われた入所者へのワクチン接種(釧路市提供)
新型コロナウイルス収束の鍵を握るといわれているワクチン接種が19日、釧路市内で始まった。今回の接種対象者は、クラスター(感染者集団)の発生や重症化のリスクが高い市内の高齢者施設入所者約1200人。市は「施設以外の人は安定的に供給されると見込まれた段階で接種となる。もう少しお待ちいただきたい」と理解を求めている。
第1便500人分のワクチン接種は、老健くしろ、昭和啓生園、ケアコートひまわりで実施。初日は老健くしろとケアコートひまわりで各15人が接種し、昭和啓生園は21日からを予定している。老健くしろの前田哲施設長は「今のところ心配になるような副反応はなく安心した。今回のワクチン接種が日常に戻る一歩になればと願っている」と語った。
市に供給されたワクチンは米ファイザー社製で、第1便が17日に到着し、26日の週にはさらに500人分が供給される見通し。ファイザー社製ワクチンは氷点下75度以下で保存することが求められており、専用の超低温冷凍庫(ディープフリーザー)は5日に3台届いた。
一方、道からは5月以降のワクチン供給スケジュールが示されていない。国は9月までに必要な数量を供給できるとの見通しを示したが、全市民がワクチンを接種できる時期は不透明のままだ。 数こそ足りないものの、市はワクチン接種の体制を着々と構築。釧路市医師会の協力を得て平日の個別接種(クリニックなど約45カ所)と、日曜の集団接種(基幹病院など約5カ所)を併用し、平日約660人、日曜約1200人、土曜は医療従事者の負担を踏まえて休止とし、1週間で約4500人の接種を見込んでいる。
このほか、高齢者施設に入居していない65歳以上の市民に対して、市は今週中にもワクチン接種の予約に必要な「接種券」を発送するが、現状ではワクチンが足りないため予約はできない。市はワクチンの供給量が明確になった上で予約が可能になり次第、80歳以上、72~79歳、65~71歳の順に改めて封書で通知するとしている。
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