鶴岡市 新たなごみ焼却施設完成
DBO方式初導入で整備
売電で市内小中学校への供給も
鶴岡市の新たなごみ焼却施設(宝田三丁目)が完成し、1日に開所式が行われた。民間事業者に設計、建設、運営を一括発注するDBO(デザイン・ビルド・オペレート)方式を初めて導入して市が整備した。ごみの焼却で発生する熱を利用して発電も行い、施設内で活用するほか、売電による市内小中学校への電力供給にも役立てる。
1989(平成元)年から稼働していた旧施設の老朽化に伴い、管理棟や駐車場があった場所に鉄骨と一部鉄骨鉄筋コンクリート造り地上5階、地下2階建て、延べ床面積約8000平方メートルの新施設を整備。煙突の高さは59メートル。旧施設と同じストーカ式燃焼炉2炉(1日処理能力計160トン)を備えた。余熱利用の蒸気タービン発電機(3020キロワット)を設け、約6700世帯分の電力に相当する年間約2万メガワットを発電。3分の1を施設内の電力や敷地内のロードヒーティングに利用するほか、残り3分の2を売電する。売電収入は年間2億円弱を見込んでいる。
建設事業費は127億9476万円で、設計・施工は日立造船・佐藤工務・鶴岡建設特定建設工事共同企業体が担当。本年度から20年間の運営業務は、日立造船グループを中心に設立した特別目的会社「つるおかエコ・アース」が85億2830万円で担う。
試験運転を経て供用開始となった1日に開所式が行われ、関係者約40人が出席。代表者が完成を祝いテープカットし、皆川治市長が「鶴岡市民、三川町民の衛生的な暮らしを支える中核施設。電力の地産地消にも取り組み、資源循環型のエネルギー拠点として運営する」とあいさつ。処理を委託する阿部誠三川町長は「地域の環境保全のため、町としてもごみ減量などにしっかりと責務を負う」と来賓で祝辞を述べた。
新施設には環境学習やトリックアート、発電体験、焼却炉内の様子を体験する各種コーナーが設けられ、一般の施設見学は5月10日(月)からの受け入れを予定している。旧施設は本年度に設計を進め、今後解体する。
余熱利用の発電設備などを備え供用開始した新ごみ焼却施設
開所式でテープカットし、新施設の完成を祝った
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