赤ちゃんパンダ公開で期待膨らむ
パンダのイラストを描いた壁があるパンダルーム。グッズも多彩に用意している=和歌山県白浜町の白良荘グランドホテルで
和歌山県白浜町の「アドベンチャーワールド」でジャイアントパンダの赤ちゃんの一般公開が始まったことで、地元の白浜温泉街では、コロナ禍で減っている観光客が増えることへの期待が高まっている。
複数の宿泊施設では、赤ちゃんパンダの誕生、公開に合わせて設けた〝パンダルーム〟の運用を始めている。
白良荘グランドホテルは、白良浜を望む5階の1部屋(約70平方メートル)に、パンダのイラストを描いた壁や多彩なグッズを用意した。福井信行・総支配人は「家族や夫婦など、いろんな客層に楽しんでいただける部屋になっている」と話す。1階の特設会場では、パンダを紹介するパネル展も開いており、こちらは無料で鑑賞できる。
パンダの顔をイメージしたパンを使うハンバーガー=和歌山県白浜町の南紀白浜マリオットホテルで
南紀白浜マリオットホテルの7階にある2部屋(いずれも42平方メートル)では、畳の色を一部変えてパンダの親子の顔に見えるようにしたほか、壁のパンダのイラストにスマートフォンをかざせば季節ごとの動画が楽しめる仕組みを取り入れた。1階のラウンジでは、パンダの顔をあしらった特製のバンズ(パン)を使うハンバーガーを販売している。ラウンジは宿泊しなくても利用できる。
両施設が加盟している白浜温泉旅館協同組合によると、加盟施設の1、2月の宿泊者数は計約4万4千人。昨年同期比で35・8%と厳しい状況が続いている。一方、学校や大学の春休みシーズンに入ったこともあり、温泉街では、旅行客とみられる若者らの姿もよく目にするようになった。
白浜観光協会の藤田正夫会長は「例年のようにはいかないだろうが、赤ちゃんパンダの公開が始まり、春休みにもなってくる。少しでも客足が戻ることを期待したい」と話している。
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