高遠城址公園さくら祭り 2年ぶり開催決定 長野県伊那市

さくら祭りの開催が決まり、開花を待つ高遠城址公園
伊那市は9日の市議会全員協議会で、同市高遠町の「高遠城址公園さくら祭り」について、新型コロナウイルスの感染防止対策を徹底した上で2年ぶりに開催すると発表した。全国的に感染者数が減少してきていることに加え、2年連続で中止となれば地域経済に与える影響が大きいと判断した。コロナ時代に対応した「新しいお花見様式」への転換を図り、全国に発信していく考えだ。
計画では、3月28日に公園開きを行い、4月1日に祭りが開幕。有料入園期間は開花宣言翌日から散り終わりまで。例年は4月30日までとしている祭り期間も散り終わりまでに短縮する。ライトアップは4月8~20日とし、エリアを縮小。人が集まるイベントは行わない。
来園者には園内でのマスク着用を義務付け、入園口での検温、入園時の連絡先の把握などを求める。園内での飲食については、食べ歩き、飲酒を禁止。決められたエリア以外での飲食、シートなどを用いての宴会も禁止する。高遠閣休憩所は閉鎖する(授乳室のみ開放)。
一方、新たな試みとして、ガイドによる観光案内と地元の土産品をパックにしたオンラインツアーを提供。企画・販売は伊那バス(同市)が行う。また、「宿泊施設応援プラン」として、市内宿泊施設に宿泊する観光客の入園料を無料にし、宿泊施設の利用促進を図る。
さらに、「低炭素社会への貢献」を掲げ、出店者にプラスチック以外の容器の使用をあっせんし、プラスチック容器の20%以上削減を目指すとともに、木を薄く削って作る包装材「経木」を提供し、利用促進を図る。ライトアップに使う照明器具は100%LED化する。
市によると、さくら祭りによる市内の観光消費額は5億円余と推定され、昨年の祭り中止に加え、外出自粛や移動制限が1年以上続き、市内事業者は大きな影響を受けていると説明。白鳥孝市長は「沈滞ムードを払拭したい」と述べ、2年ぶり開催への決意を示した。
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