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肥中街道に標柱、イベントに活用へ 山口市

肥中街道の道標となる石柱と吉敷地域文化振興協議会のメンバー(吉敷地区で)

 中世の守護大名・大内氏が整備し、朝鮮王朝との交易などに使用されたとされる「肥中街道(ひじゅうかいどう)」の整備を進めている山口市の吉敷地域文化振興協議会(松原清会長)が、地区内の街道沿いに道標となる石柱16本を設置した。今後は街道を利用したイベントなどを企画し、地域活性化を目指す。

 同街道は道場門前から同地区を経て、下関市の肥中港まで約60キロをつなぎ、大内氏の道路政策の下で発展したとされる。同協議会は2017年度から、山道の整備などを開始。今回、市の交流促進特別交付金の補助を受け、山口吉敷郵便局付近から大峠まで約7キロの街道沿いに「肥中街道」と表記された高さ約1・2メートルの石柱を設置した。石柱にはQRコードも添付し、スマートフォンなどで街道の道順を確認できるようにする。

 松原会長は「道標で街道が分かりやすくなった。多くの人に歩いてもらい、地域に愛着をもってもらえれば」と語った。今後は街道を利用したハイキングや健康づくりのイベント、自転車レースなどの開催を検討しているという。

 7日には同街道のPRを兼ね、吉敷地域交流センターで講演会を開催。長登銅山文化交流館(美祢市)の小田村宏館長が講師を務め、大内義隆が家臣に攻め込まれた際、敗走に肥中街道も利用したとされる伝説などについて解説した。

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