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長野日報社

諏訪湖のヒシ活用へ 実を使った酒の試作完成

完成したヒシ焼酎とヒシのリキュールを見つめる横山真会長。手前にあるのは、今後の活用を想定し、皮をむいて冷凍したヒシの実

NPO法人諏訪市セーリング協会(横山真会長)が諏訪湖に繁茂する浮葉植物ヒシの刈り取り促進と有効活用を目指して開発してきたヒシの実の焼酎、リキュールの試作品が完成した。3月に関係者を招いて試飲会を開き、味わいなどを確かめる。県の地域発元気づくり支援金を活用した事業で、将来的にはヒシの異常繁茂の抑制につなげたい考えだ。   諏訪湖のヒシは2000年ごろから優占種として目立つようになった。水面の葉が湖内に注ぐ日光を遮り、酸素の供給源となる沈水植物の生育を阻害するほか、枯死による水質や景観の悪化、舟の航行や漁業の障害となっている。一方で成長の過程で湖の富栄養化につながる栄養塩類を吸収するため、ある程度育ったところで除去すると水質浄化に役立つ。野鳥の餌場や魚の産卵場所にもなっている。

県諏訪建設事務所は毎年、刈り取り船による除去を業者に委託し、刈り取ったヒシは県有地で乾燥させた後、専門業者に持ち込んで堆肥にしている。セーリング協会は航行の障害となるヒシを自主的に刈り取っているが、新たな活用策を確立することで湖が抱えるヒシの課題を地域に理解してもらう意味も込めてヒシ酒の開発を目指してきた。

昨年8~10月に計5回、協会員に加え、賛同する地元住民や県職員ら延べ約200人が参加してヒシを刈り、原料になる実を取った。総量約3500キログラムから約350キログラムの実を確保した。喜久水酒蔵(飯田市)の協力で試作した焼酎は300ミリリットル入りで13本、リキュールは7本。味わいは今後の試飲会で確認する。一般的に流通させるには生産量に課題があるため、諏訪湖の環境啓発イベント時に期間限定で取り扱うなどヒシ酒の発信方法は今後の検討課題とした。

横山会長(49)=諏訪市高島=は「多くの方の協力のおかげで試作品の完成までこぎつけた。生産に必要なヒシを確保するにはある程度フレキシブルに刈り取れる体制が必要で、例えば、行政が水草刈り取り船を購入して思いのある地元の民間団体に運用を任せるなど新発想によるヒシ刈りの必要性も感じた」と話した。

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