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異国での孤独解消 楽しい共同生活を 山形大農学部 鶴岡市の旧旅館をシェアハウスに再利用

 山形大学農学部(村山秀樹学部長)の外国人留学生が鶴岡市の旧旅館をシェアハウスとして再利用、話題になっている。

 市内泉町の旧旅館「みゆき荘」は1962(昭和37)年開業、11年前廃業後、長らく空き家だったが昨年「シェアハウスみゆき」としてリノベーション。6室あるが、現在インドネシア3人、カンボジア1人の計4人の女性を受け入れている。インドネシア人のミラさん(25)は柿や梨など果樹の熟度に関して勉強している修士課程の大学院1年生で2年間滞在予定。カンボジア人ソチャンさん(26)は環境問題・防災などを勉強している博士課程1年目の大学院生でこちらは3年間学ぶ予定。ともに鶴岡に来て間もない。「きょうは私がナシゴレン(インドネシア風チャーハン)を作るわ」とミラさんが台所で語りかければ、ソチャンさんはカンボジア風の辛い玉子焼き「ポンティア」が得意料理。それぞれの料理もシェアし合っている。ミラさんは豚肉を食べることを禁じられているイスラム教徒だが、市内の業務用スーパーでは同教徒でも食べることが許される「ハラル」認証食物が手軽に買える。

 食事が終われば、日本間でお茶飲みタイム。それぞれの将来を語り合う。ともに帰国後は研究者の道を歩もうと思っている。

 家族は今回それぞれの国を旅立つ際、国際線の到着後、成田空港周辺で“コロナ対策”のため2週間の待機期間があったことを「東京近くにいてコロナ感染は大丈夫?」と心配していたが、無事やり過ごしての鶴岡入り後は「寒さに気をつけて」と言う以外は安心したそうだ。

 6人収容(定員)のシェアハウスは140万円でリフォームされた。うち65万円は市などが出資したファンド(つるおかランド・バンク)が手助けしてくれた。大家の負担は75万円で済み、月々計9万4000円の家賃収入であてがっていく。留学生たちも6人で割った場合、1人あたま1万5000円台の月家賃で済む勘定だ。

 「梅の間」「桜の間」「桐の間」など古風な居室はそのまま。築58年の建物はもし解体したとしても大金が掛かったわけで、空き家再利用は利にかなっている。

 大学側もコロナ後の留学生増加に対処するために、シェアハウスの存在はありがたい。現在アジア、アフリカを中心に40人を超えた留学生がいる。国費留学生やJICA(国際協力機構)ルートの留学生に関しては、奨学制度で住居費もそれほど心配ないというが、自費留学生は発展途上国の場合、鶴岡のような地方の生活でも費用などが重くのしかかる。寮、市営住宅に住む留学生もいるが、大学はシェアハウスを増やしていきたい構え。市の空き家対策と合わせ、それぞれメリットがあり、「みゆき」をテストケースに検証していく方針だ。

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