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ニホンオオカミの頭骨を豊橋市自然史博物館へ寄贈

 豊橋市は2日、豊川市の旧家で代々保管されていた絶滅種「ニホンオオカミ」の頭骨が、家人の女性(75)から市自然史博物館に寄贈されたと発表した。博物館の調査で本物と確認され、館内で6日から14日まで一般公開する。現存する頭骨では県内唯一で、学芸員は「個体の特徴や生態など全容を解明する上で貴重な資料」と期待を寄せる。

 本州から四国や九州に生息した小型オオカミ。1905年に奈良県吉野村で捕獲された個体を最後に生存は確認されず、絶滅したとされる。

 国内で発見された頭骨80点の多くは個人所蔵で、博物館などの保管は約10点。研究可能な施設での保管は東海地方でも同館だけだ。

 頭骨は女性の祖父が1950年頃まで、病気治癒の祈願に飾っていたという。身辺整理で女性が昨年12月に申し出た。関連資料もあり、戦前に祖父が日本犬研究家の斉藤弘(本名・弘吉)さんに鑑定依頼した際の手紙も含まれる。

 1936年に交わした手紙では江戸時代の個体と鑑定された。関連資料から、戦前の論文で報告した県産とされる個体4点の一つで三河地方で捕獲されたものと判明した。

 頭骨は最大長21・7㌢の成犬のもので、性別は雄とみられる。頭頂部が欠け、一部削られた跡もあることから、脳や削った骨を漢方薬として用いたとみている。

 前頭骨の背腹方向は弱く真っすぐなため犬ではないと確認。さらに頭蓋骨の歯がやや大型、硬口蓋(こうこうがい)の深いくぼみや側頭部にある6個の神経孔の特徴からニホンオオカミと断定した。

 今後は軟部組織のDNAデータから遺伝学的解析を進め、分布や生態かから個体の特徴や年代も解明する。

 安井謙介学芸員(46)は「特徴をすべて残す貴重な頭骨。ひと目で本物だと分かり興奮した。三遠南信にもオオカミ信仰の名残があり、まだ見ぬ新たな個体発見の呼び水になれば」と喜んだ。

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