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酒田の史跡「旧鐙屋」を救おう!! 大規模修復へGCFに協力を

 耐震補強と併せて大規模な修復工事のため今年10月から休館している酒田市中町一丁目の国指定史跡「旧鐙屋(あぶみや)」。市は現在、屋根の修繕など事業費に充当しようと、ふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファンディング(GCF)を展開している。目標金額は100万円。

 鐙屋は江戸初期の1608年、山形藩主・最上義光から屋号を与えられ、寛永年間(1624―44年)には酒田町年寄役となり、酒田三十六人衆の筆頭にも数えられた。その繁栄ぶりは、井原西鶴「日本永代蔵」に「北の国一番の米の買入れ、惣左衛門といふ名をしらざるはなし」などと紹介された。

 現在の建物は、1845年4月の「甘鯛火事」で被災後に再建されたもの。野地板の上に杉皮を敷き、それを石で押さえた「石置杉皮杉葺屋根」は風が強い風土に根差した、酒田の典型的な町屋造りとされる。1984年5月に国史跡に指定された。86年には所有者の鐙谷家から市が土地・建物を取得し、翌年から一般公開。90年度から8カ年かけて建物全体の大規模改修を行った。

 前回の改修から20年余が経過し、専門家から震度5以上の地震で倒壊する可能性が指摘されている上、昨年6月の本県沖地震の際は柱や梁(はり)に亀裂が入った。今回の大規模改修では、傷みが激しい屋根全面(約700平方メートル)を葺き替え。さらに壁の一部について、細い竹などを組んだ木舞(こまい)に土を塗った土壁から、新たに耐力壁にして補強する。完了は2024年度末の予定。

 「酒田に唯一残る江戸時代の町屋造りを地震倒壊の危機から救いたい!」と銘打った今回のGCFは、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」で来月30日(土)まで募集している。今月27日現在の寄付金額は30万5000円。

 今回のGCFにあたり丸山至市長は「酒田のシンボルの一つである『旧鐙屋』を再生し、新たな出会いの場として地域の発展を図り、この素晴らしい建物を全国に発信していきたい」とコメントしている。

修繕費用のGCFが行われている「旧鐙屋」=今年4月

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