ふるさとでの作曲活動に希望【釧路】

音楽活動の拠点をふるさと釧路にした木原健太郎さん
釧路出身のジャズピアニストで作曲家の木原健太郎さん(48)が、12月から音楽活動の拠点を神奈川県葉山からふるさと釧路に移した。18歳で釧路を離れ、東京や海外などで活動を続けてきたが、ほぼ30年ぶりに再び釧路の地を活動のベースにした木原さんは「作曲をしていても、やはり自分のイメージの中に道東の自然がよみがえってくる。釧路から新しいことを生み出していきたい」と今後の釧路での生活に希望を抱いている。
活動拠点を移したきっかけについて木原さんは、コロナ禍の影響を挙げる。葉山に自身の音楽スタジオを立ち上げ、コンサートや収録のために東京へ。さらに「キハケン流音楽ジャズピアノレッスン」の札幌や釧路の教え子たちのために移動する日々を重ねてきた。それがコロナ禍で一変した。
「14年暮らしてきた葉山を離れることは随分考えました。しかし東京のスタッフとの打ち合わせがリモートになってしまった時、逆パターンも良いのではないかと思った」という。つまり東京に通うのは毎日ではない。毎月札幌と釧路でレッスンに通っている。ならばふるさと釧路を拠点に音楽活動を続けてもよいのではないか―と。
木原さんの音楽レッスンに通う教え子たちは、小学校低学年から孫のいるおばあちゃん世代まで幅広い。「自分はジャズピアノについてのイメージを変えたいと思っている。どうしてもジャズとなると敷居が高く考えがちのところがあるが、実際はとても楽しいことを伝えていきたい」という木原さん。その思いを持ち続ける日々を変えてしまったコロナ禍の今で気付いたのが、ふるさと釧路の存在だった。
現在も釧路市の観光親善大使で母校の青陵中(当時緑陵中)と明輝高校(同北高)の校歌を手掛けるなど、釧路とのつながりを大切に釧路をPRする存在だが「自分の根っこのところには、やはり釧路がある。釧路の空気感。それが自分の中でとても大きい。これまで釧路の皆さんにたくさん応援してもらってきた。今度は釧路に住んで新しいことにも挑戦したい」と語る。
すでに釧路に戻った木原さんを待ち受けていたように6日には、くしろ子どもミュージカル「キッズロケット」のクリスマスコンサートの舞台で子供たちと共演。自身が作曲した「いい日にしようね」など6曲を演奏した。そして25日午後2時からFMくしろの番組に生出演。近況報告とクリスマスソングを披露する。
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