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荘内日報社

やまがた医療緊急事態宣言

 県医師会(中目千之会長)と山形大医学部(上野義之部長)、県病院協議会(武田弘明理事長)の3団体は22日、県内の新型コロナウイルス感染症の患者増加に伴う医療機関の病床ひっ迫を受けて「やまがた医療緊急事態宣言」を発表した。12月に入って県内の新規感染者と重症化リスクの高い高齢者患者の増加で、特に村山地域の感染症指定医療機関の県立中央病院(山形市)は新型コロナ専用病床が満床に近い状態になっており、緊急医療や通常診察に大きな影響が出ている。県内医療関係者は「地域医療崩壊の入り口に立っている」と危機感を募らせており、「県民一丸となった感染防止対策を行うとともに、飲酒を伴う会合やカラオケ、年末年始の帰省の自粛をお願いする」と訴えた。

 発表は県庁記者クラブで行われ、中目会長と上野部長、武田理事長が出席。宣言の内容は▽高齢者を中心に新型コロナの新規感染者増加に伴い、専用病床が満床に近い状態。このままでは病床がひっ迫し医療崩壊の危機に陥る▽一部の病院では救急医療や通常診療に影響が出ており、新型コロナの治療と一部の通常診療の両立が困難になっている▽「感染しない、感染させない」。これこそが医療従事者への最大の支援―と医療現場の厳しい現状を示した。

 さらに「県民の皆さまへのお願い」として▽県が示す新型コロナ感染防止対策に県民一丸となって取り組もう▽3密(密閉、密集、密接)の回避、徹底した手洗い・手指の消毒、マスクの常時着用、十分な換気の励行▽旅行や忘年会、新年会など飲酒を伴う会合の自粛▽重症化しやすい高齢者や基礎疾患を有する人は、飲酒を伴う会食やカラオケ利用は絶対に控える▽年末年始の帰省は可能な限り自粛を▽軽率な行動が医療を崩壊させ、大切な人の命を奪うことを忘れないで―と呼び掛けた。

 その後の会見で上野部長は「医学部附属病院も一般病床を減らして新型コロナ専用病床とした。重症者の受け入れも行っており、こうした状態が続くと通常医療が難しくなる。医療従事者の負担も増え、無理をすれば大きなミスにつながる恐れもある」、武田理事長は「県立中央病院の医療スタッフは今春から10カ月も緊張した状態が続いている。12月の患者の急増で限界に達している。ICU(集中治療室)の8床のうち4床が新型コロナの重症者に使用しており、別の病気で重症者が出ても同じICUに入れられない」とそれぞれ苦しい状況を語った。

 また、中目会長は「長期化するコロナ禍に人々が慣れてしまっている。新聞を読まない、テレビも見ない年齢層に、国や地方自治体、医療関係者がいくらメッセージを発信しても届いていない。新型コロナの感染拡大を止めるには、どれだけの人が自分をコントロールできるか、責任感を持つことができるか。県民の皆さんには年末年始に向けて慎重な行動をお願いしたい」と呼び掛けた。

山形大医学部の上野部長(左)、県医師会の中目会長(中央)、県病院協議会の武田理事長が「やまがた医療緊急事態宣言」を発表した

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