国指定重要文化財「洞春寺山門」で、檜皮ぶき屋根のふき替え

職人技を見学する参加者(洞春寺山門で)
山口市水の上町の国指定重要文化財「洞春寺山門」で、檜皮(ひわだ)ぶき屋根のふき替え修理が進んでいる。ユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなっている伝統建築技術で、山門が美しく生まれ変わっている。完成は来年1月末の予定。
檜皮ぶきはヒノキの樹皮を竹くぎで打ち付け、何層にも重ねる技法。優美な曲線を表現できるのが特徴という。
修理は厳島神社のふき替えなども手掛ける谷上社寺工業(本社和歌山県橋本市)の職人が、10月から進めている。13日に開かれた見学会には市内を中心に56人が参加。口に蓄えた竹くぎをテンポよく取り出しながら、スピーディーに打ち付けていく無駄の無い動きや、檜皮を切りそろえる熟練の職人技を間近で体感した。
山門は室町時代中期に建立されたとされる。屋根は一時、桟瓦(さんがわら)ぶきとなっていたが、1986~87年の解体修理で檜皮ぶきに復元された。コケの繁茂や檜皮の抜け落ち、はがれなどが見られたため、同寺が国や県、市の補助を受け、約30年ぶりに本格的な修理に着手。深野宗泉住職は「たくさんの方に見ていただき、歴史の重みを実感してほしい」と話していた。
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