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楽しく「鶴岡おうち忘年会」

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い忘年会を中止にする動きが広がる中、鶴岡市などは、職場に配達してもらった折り詰めなどの「ごっつお」を家庭に持ち帰って食べる「鶴岡おうち忘年会」の普及を図っている。新型コロナの感染予防と経済を回す対策の両立を目指すもので、関係者は「何でもかんでも中止でなく、地域の活力を維持するためできることを」とキャンペーンへの参加を呼び掛けている。

 キャンペーンは、市や市内の飲食、宿泊、食品小売りなどの事業者らで今年5月に立ち上げた「つるおか元気プロジェククト実行委員会」(長南邦彦委員長)が提唱した。これまで、消毒液の設置など新型コロナ感染予防の基本ルールを守る「つるおか元気安全推進実施店」の登録を呼び掛け約600事業所が登録。第1弾として啓発ステッカーやのぼり旗の販売、第2弾としてエチケットうちわの普及に取り組んできた。

 第3弾となる鶴岡おうち忘年会は、1電話や電子メールで飲食店に「ごっつお」を注文2「ごっつお」を配達、またはテークアウトで職場へ3勤務時間終了後に今年の仕事をねぎらうあいさつ4「ごっつお」を持って解散し、各家庭で食べる5「#鶴岡おうち忘年会」を付けてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に投稿し、楽しい時間を共有する―という内容。SNSではフェイスブックに専用ページを設け、既に飲食店のテークアウトメニューの情報など投稿が始まっている。

 7日夕には、プロジェクトメンバーになっている鶴岡市の食文化創造都市推進課で「鶴岡おうち忘年会」のデモンストレーションが行われた。終業後の午後5時20分ごろ、市内の結婚式場に注文していた同課職員9人分の弁当が届けられた。弁当を手にした職員たちを前に、清野健課長が「例年のような忘年会はできないが、おいしい料理を食べてコミュニケーションを図る日本の食文化が廃れないように、この形の普及を図ろう。来年もいい年であるように」とあいさつした。

 プロジェクト実行委の長南委員長は「市内でもまたコロナ感染が相次ぎ、忘年会は軒並み中止。何でもかんでも中止ではなく、感染リスクを避けながら楽しみ、経済を回すこともできる」、清野課長は「春先はテークアウトやデリバリーが盛んになったが、その後、気の緩みもあり、テークアウトなどを辞めたところも多い。この時期、再びテークアウトに力を入れてもらい、市民もそれを利用する意識を高めたい」と話した。

 市では市内の飲食店約480店舗にダイレクトメールなどを送りキャンペーンの推進を呼び掛けている。

7日の鶴岡市食文化創造都市推進課のデモで、「ごっつお」を持った職員たちに清野課長(左)があいさつ

7日の市のデモで届けられた「ごっつお」

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