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エゾシカ食害相次ぐ 高山植物や樹木、花壇まで被害【苫小牧】

緑ケ丘公園に姿を現したエゾシカの群れ

 苫小牧市の樽前山7合目ヒュッテ周辺や緑ケ丘公園、高丘の森林地帯などでエゾシカの食害が相次いでいる。高山植物や花壇の花、樹木などが被害に遭っている。胆振・日高地方を含む北海道西部地区のエゾシカの推定生息数は減少傾向にあるが、移動範囲は拡大。市は捕獲を逃れたエゾシカが狩猟できない道路付近や公園などに移動している可能性も指摘する。

 樽前山7合目ヒュッテ付近では、昨年の冬ごろからエゾシカが姿を見せ始めた。同ヒュッテ管理人の鈴木統(はじめ)さん(66)によると、以前は高度のある7合目でエゾシカを見ることはまれだったという。

 7月ごろにはヒュッテ付近に生えていた高山植物のマイヅルソウが食べられているのを確認。鈴木さんは「最初は誰かが草刈りしたのかと思うほどきれいに食べられていた」と話す。外輪山周辺でもシカのふんを発見。「こんな高い所まで登って来ているのに驚いた」と言う。イワブクロ(タルマイソウ)やウコンウツギなども食べられている可能性があり、警戒を強めている。

 緑ケ丘公園展望台周辺でも3年ほど前から、エゾシカが急増。管理人によると、花壇に植えたチューリップの球根や花を咲かせたヒマワリが食べられるなどしており、展望台前の広場にはエゾシカのふんが大量に落ちている。被害を防ごうと、今年8月にはエゾシカを驚かせるトラの置物も設置したが効果はなかった。11月以降は山に餌がなくなったのか公園内で草を食べる10頭ほどの群れもよく見掛けるという。管理人は「花の経済的損害は小さくない。なんとかならないものか」と頭を抱える。

 北大苫小牧研究林に近い、市内美園町の金子光保さん(86)は、冬場に自宅近くに姿を現すエゾシカを警戒。庭のイチイの木を守るため昨年1月には網を張った。網は今年も設置予定という。「北大苫小牧研究林にはたくさんのエゾシカがいる。近所のイチイの林も食べられており、気が気じゃない。どうにかしてもらいたい」と語った。

 市は牧草やデントコーンなどの食害に苦しむ農業者の声を踏まえ、2011年度に、市鳥獣被害防止対策協議会を発足。12年度からは、農林水産省の補助金を活用して市内植苗、美沢、樽前の農地などで、くくりわなや猟銃を使ったエゾシカ捕獲を実施している。市が補助金を出した農協が手掛けた分を含め、昨年度は572頭を捕獲。一部農業者からは「エゾシカは減ってきている」との声が聞かれる。

 ただ、市環境生活課は「エゾシカも賢くなってきており、猟ができない公園や道路の近くなどに移動している可能性もある」と指摘。花火を使って驚かす案もあるが、「驚いたエゾシカが暴走して、市民や車にぶつかっては大変」と慎重だ。

 道エゾシカ対策課の担当者は「公園や道路に近い場所での捕獲は安全性の面で難しいが、近隣の獣道やエゾシカのたまり場で捕獲することで、ある程度効果を期待できるのではないか」と話した。

 道のエゾシカ対策課によると、16年度の北海道西部地区のエゾシカの推定生息数は26万頭。近年最も数が多かった10年度の34万頭と比べると8万頭減っている。

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