流域防災を考える 長野県駒ケ根市で天竜川シンポ

河川災害について講座形式で開いた天竜川シンポ
NPO法人天竜川ゆめ会議(駒ケ根市、福澤浩代表理事)は28日、天竜川シンポジウムを同市のJR駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。「頻発する河川災害、流域防災を考える」をテーマに講座形式で実施。河川行政管理者が河川やダムの整備状況などを取り上げ、災害に強い川づくりの在り方を探った。
シンポジウムは、天竜川の課題と今後の在り方について考えようと2017年に始まった。コロナ禍のため、同法人会員や国交省天竜川上流河川事務所の関係者らに限定し、約50人が聴講。国交省中部地方整備局の川瀬宏文河川調査官、県企業局南信発電事務所高遠ダム管理所の藤本晃人所長、国交省天竜川ダム統合管理事務所の岡本明管理課長の3人が講演した。
岡本課長はダムの役割や防災操作について説明。ダムによる洪水調整は、下流の全ての川の水位を低下させ、堤防決壊リスクを低くするとした。また、今年7月の豪雨時に、美和ダム(伊那市)と小渋ダム(中川村)にある土砂バイパストンネルの整備効果によって、合わせてダンプトラック約46万台分の土砂が貯水池に流れるのを防いだことや、異常洪水時防災操作による出水によってダム貯水量の水位が下がり、下流の洪水被害の抑制につながったことなどを紹介した。
福澤代表理事はまとめで、「ダムが人々の生命や財産を守っている。多くの人に治水の重要さを伝えていきたい」と話していた。
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