熊高ラグビー部が献血協力 コロナ禍で不足懸念
献血をする熊野高校ラグビー部員(27日、和歌山県上富田町朝来で)
和歌山県赤十字血液センターは、本格的な冬を迎える前に献血の協力を呼び掛けている。新型コロナウイルス禍でイベントや学校での献血中止が相次ぎ、輸血用血液の必要量が確保できていないという。27日には、上富田町朝来の町役場前で近くの熊野高校ラグビー部員が献血に協力。若年層への呼び掛けに一役買った。
冬場は風邪など体調を崩す人が多くなり、献血協力者が慢性的に減る。新型コロナの感染拡大で協力者がさらに減り、輸血用血液の在庫量を適切な水準で維持するのが困難になる恐れがあるという。
血液センター紀南出張所(上富田町生馬)によると、県内では1日に140人分の献血者が必要になるが、11月はその94%程度で推移し低調。イベントの自粛や学校の文化祭の中止で献血バスを配車する場所が減っているのが大きいという。県内の学校、企業、イベントでの献血が中止になったのは10月が12カ所、11月は19カ所あった。
この状況を受け、ボランティア活動に力を入れている熊野高ラグビー部が協力。第100回全国高校ラグビー県大会で優勝し、花園出場を決めた1~3年生の部員37人が献血会場を訪れた。
部員らは受け付けを済ませ、3年生から順番に献血した。初めて経験したという3年生の厚海純君(18)は「やるまでは怖かったけど、看護師さんが話し掛けてくれて気が楽になった。コロナの影響で献血者が少ないと聞いていたので、少しでも役に立てれば」と話した。
上富田町役場前ではこの日、ラグビー部員を含めて目標を上回る54人が献血した。
県赤十字血液センター紀南出張所献血係長の長岡徹さん(43)は「大変ありがたい。献血協力者は40~60代が多いが、今後を支えてもらう10~20代の若者に1回でも献血を経験してもらえたら」と話した。献血会場では検温や手指消毒、飛沫(ひまつ)防止策などコロナ対策を徹底しており「安心して献血にご協力を」と呼び掛けている。
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