
田原市は25日、伊良湖町宮下の掘削工事現場から温泉が湧出したと発表した。泉質はナトリウムとカルシウムを含む塩化物温泉で、渥美地区のホテルや旅館など宿泊施設への配湯を想定する。揚湯装置を設け、2022年4月の利用開始を目指す。
掘削工事は市公共駐車場で昨年12月着工し、計画通り深さ1800㍍で湧出を確認した。湯量は毎分14・5㍑で当初見込んだ40㍑には届かなかったが、市によると、配湯希望者が使う湯量は賄えるという。

湯温は25・6度で、湯1㍑に含まれるナトリウムとカルシウムは7・094㌘。掘削事業者エオネックス(石川県)の鑑定で温泉法の基準(1㌔㌘中の溶存成分1㌘以上)を満たし、今月10日に温泉と認められた。
塩化物温泉は湯冷めしにくく、冷え性の改善や殺菌効果による傷回復も期待できる。湯あたりしにくいとされる低張性で、ペーハー値は7・8の弱アルカリ性。美肌効果も期待できるという。
くみ上げた温泉はタンク車で宿泊施設などへ配る。これまで、商工会や観光事業者らで利用方法などを模索してきた。今後は旅館組合員らも加えた組織で具体的な運営手法を検討する。
山下政良市長は「調査通り湧き出てよかった。伊良湖周辺の観光のイメージアップになる」と期待した。
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