NHKの連続テレビ小説「エール」のヒロインのモデル、古関金子(1912~80年)の生涯に迫るイベント「古関金子さんの知られざる生涯と豊橋」が14日、市公会堂であった。ドラマで「古山音」役を演じる二階堂ふみさんらが登壇した。
ドラマは昭和の名作曲家、古関裕而(1909~89年)と妻金子がモデル。今月27日に最終回を迎える。昨年、豊橋をはじめとする東三河各地でロケがあった。
まず、本紙に連載をするなど金子の生涯を研究する市図書館主幹学芸員の岩瀬彰利さんと、夫妻の長男、正裕さんによるトークがあった。岩瀬さんは、金子が声楽家として活動するまでの生涯を説明。新聞記事で古関の存在を知り、5カ月間文通して結婚したいきさつについて「文面からは激しい恋のやりとりがうかがえる」と述べた。また、声楽家として4枚のレコードを出したが、太平洋戦争と、育児に専念するため活動を中断したこと、戦後は裕而の放送オペラに出演したこと、晩年は油絵の制作に興じたことを紹介した。また、戦前に撮影された家族写真を披露して「文化度の高い人だったのでは」と推し量った。
ドラマでは金子が子どもたちに歌を教えるシーンがあるが、正裕さんは「自分のことで熱心だったから、少し違うかな」と指摘した。また両親の手紙を公開したことについて「自分の夢を追い求め、恋愛する相手と結ばれたいという願望は、いつの時代も同じで不変だと感じました」と語った。
続いて、二階堂さんとドラマのチーフ演出を務めた吉田照幸さんが登場。二階堂さんは「オーディションから2年近くになる。放送中も反響があってうれしい」と述べた。三河弁のセリフは、豊橋出身で姉役を務めた松井玲奈さんから指導を受けたと明かし「絶妙なイントネーションがあった」と振り返った。
吉田さんは「コロナ禍、制作スタッフ一同で、視聴者に力を与えられたらと思っていた。亡くなった志村けんさんも喜んでいただけるラストになると思います」と述べた。
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