動物愛護、ラッピングバス計画【釧路】
「新型コロナ対策を講じてバトンリレーします」と東雲代表(左から2人目)ら
動物愛護団体「釧路肉球フレンズ」(東雲麻衣代表)は、インターネットで資金を集めるクラウドファンディング(CF)を活用し、道内初という動物愛護啓発ラッピングバスを運行するプロジェクトを、11月2日から開始する。資金が確保できれば、くしろバスの路線バス車両にオリジナルのラッピングを施し、来年5月から運転する計画。取り組みを周知するポスターの掲示をリレー形式で増やし支援を募るほか、釧路総合振興局はラッピングに施す標語の募集も始める。こうしたラッピングバスは全国でも極めて例が少ないという。
肉球フレンズは犬猫の殺処分ゼロを目指し、命を全うするまで飼い続けるモラルの向上や飼い主の募集といった情報を発信する有志組織。新型コロナウイルス感染拡大により動物愛護週間(9月)に毎年開催されていたイベントが中止となったため、独自の啓発事業として「誰の目にも留まる」というラッピングバスの運行を企画。相談したくしろバスが協力を決め、資金調達の手段としてCFの審査もパスするなど、「北海道釧路から発進・動物愛護啓発路線バスを創ろうプロジェクト」が実現することとなった。
CFは専用サイト「READYFOR(レディーフォー)」で11月2日~来年1月31日に受け付け、目標額は380万円。支援金が目標に達しない場合はプロジェクトが成立せず、返金されるシステム。目標額を上回った分は車内への広告費に回す。ラッピングバスは来年5月から2年間、南北線で運転される計画だ。
同団体はこの企画を広く周知しようと「釧路アニマルバトンリレー」を行う。ドッグサロン「Sugar&Solt」(佐藤靖子オーナー)、Hair&Make―Up「ブレス」(佐藤利香ディレクター)の2店を皮切りに、ポスターやチラシを掲示してくれる店舗や事業所をバトン形式で紹介してもらう。動物好きでバトンをつないでくれることなどが条件だ。 また、事業に賛同した同振興局は、ラッピングに加える標語を11月1日~来年1月25日に、釧路管内に居住する①18歳未満②18歳以上60歳未満③60歳以上―の3部門で募集する。動物愛護に関する30文字以内の標語と、考えた背景などを300字程度の文章にまとめ応募すること。
バトンを始める佐藤オーナー、佐藤ディレクターの姉妹は「素晴らしいプロジェクトなのでぜひ協力したい」と声をそろえ、掲示先は肉球フレンズのホームページなどに掲載する。動物愛護啓発のラッピング車両は岡山県に列車の事例はあるが、「路線バスは全国初では」という東雲代表は、「最後まできちんと動物を飼うことを子供たちにも伝えたい。動物が住みやすい環境になるよう協力をお願いします」と話している。同団体ではラッピングのデザインを無償で引き受けてくれる人を募集、ポスター掲示先の相談にも応じる。 標語の応募先のメールアドレスはkushiro.kankyo1@pref.hokkaido.lg.jp。問い合わせは環境生活課0154(43)9155。肉球フレンズへの問い合わせは946animal@gmail.comへ。
関連記事
熊野本宮大社で合気道演武 植芝道場長の講習も
和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社の旧社地「大斎原(おおゆのはら)」で20、21日、「合気道国際奉納演武」があった。 同市出身で合気道の開祖・植芝盛平のひ孫に当たる合気道本部道場...
原村でじっくりボードゲームを 1日1組限定のリゾート
ボードゲームに没頭するリゾート施設「GAW(ガウ)」が、5月1日に原村原山にオープンする。都内の音楽制作会社が手掛ける新事業。アナログゲームマスターのあだちちひろさんが依頼者の思いに沿った最...
帯広信用金庫の防犯講座人気 詐欺事例、寸劇交え
十勝管内でも特殊詐欺事件が相次ぐ中、帯広信用金庫(高橋常夫理事長)は、被害防止のための出前講座を続けている。具体的手口を寸劇を交えるなどして分かりやすく紹介、社会貢献事業として無料で行ってお...
外国人観光客とおもてなし交流 酒田港 泉小児童 日本の遊び紹介
外航クルーズ船「ウエステルダム」(オランダ船籍、8万2862総トン)の酒田港寄港に合わせ22日、酒田市の泉小学校の4年生42人が同港古湊埠頭(ふとう)に降り立った外国人観光客らに日本の遊びを紹介するなど交...