公設市場 花卉は民間委譲へ、30日まで意見公募
苫小牧市は、公設地方卸売市場の民間活力導入に向けた準備を進めている。2021年度に青果、水産両市場の管理・運営を指定管理者に移行し、22年度に花卉(かき)市場を民間委譲する計画。市議会の12月定例会に条例改正案を提出する構えで、30日までパブリックコメント(意見公募)を実施している。

民間委譲を目指す花卉市場
市内の3卸売市場は現在、市の直営。昨年6月に33年度までの市場経営展望を策定し、市場の在り方や施設整備の方向性をまとめ、民間活力の導入も明記している。大幅な規制緩和を盛り込んだ6月の改正卸売市場法施行を踏まえ、運営の効率化などを展望しており、施設の老朽化対策、機能強化などの設備投資を計画的に進めてきた。
このうち汐見町の水産市場は1966年、港町の青果市場は71年にそれぞれ建設された古い施設で計画的な維持、整備が必要なため、共に公設を維持する指定管理者に移行。末広町の花卉市場は2011年完成と比較的新しく、花自体の嗜好(しこう)性の高さなどを踏まえ、民間の力を最大限発揮できる委譲を目指すことにした。
市は民活導入の基本的な考え方について、30日までパブコメを実施している。市民の意見を踏まえて同市場条例の一部改正案をまとめ、早ければ12月定例会に議案を提出。議案が可決されれば事業者を公募し、選定案を再度、議会に提案する。同市場は「市場を取り巻く環境が変化し、流通の在り方も多様化している」と指摘。「市場が競争力を高めていくため、民間活力を導入することで、積極的で効率的な市場運営を進めたい」としている。
パブコメの意見は書面の持参か郵送、電子メール、ファクスで行う。問い合わせは同市場青果棟管理室 電話0144(34)2373。
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