「井戸尻縄文王国」の祭式17日ネット配信 長野県富士見町の井戸尻考古館

例年、実行委メンバーらが収穫祭で踊る「くく舞」の奉納。今年は小松館長が単身奉納する(写真は2019年10月20日の様子)
富士見町の井戸尻考古館は、縄文時代の精神文化と祈りを考察、表現した「井戸尻縄文王国」の祭式を17日夜、インターネットで初配信する。例年、この時期に開く収穫祭のイベントが新型コロナウイルスの影響で中止となったため、同夜、関係者のみで行う祭式をより多くの人に見てもらうチャンスとした。
祭式は長年の発掘、研究から「縄文時代に農耕が行われていた」と する独自論に基づき、土器の文様を読み解いて当時行われたであろう祭礼や儀式を考察して創作、実演する。2002年、藤内遺跡の重要文化財指定を記念して王国祭を開くにあたり作った。
式は収穫を感謝し、翌年の豊作を祈る「初穂の奉納」と「神話再現」、「くく舞」の奉納の3部で構成し、例年は王国収穫祭の会場で行う。これまでは実行委員会メンバーも一緒に踊った舞は小松隆史館長が単身、奉納。たき火を前にして、祭祀の神秘性を高める演出も計画中だ。式の後は富士見太鼓保存会が演じる縄文太鼓連・ジミフコダが演奏、配信動画は約1時間を予定する。
小松隆史館長は「祭式は井戸尻縄文文化の核を表現したもの。時の情勢に影響されるものでなく、欠かさず行うことこそが井戸尻縄文人の精神性の再現になる。今回はインターネットでの配信でより多くの人に理解を広げられそう」と話している。
配信の詳細は決まり次第、考古館のホームページで案内する。
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