植物標本を初公開 南方熊楠記念館

南方熊楠の植物標本の一部を展示している特別展(白浜町の南方熊楠記念館で)
和歌山県白浜町の南方熊楠記念館は3日、特別展「熊楠のお宝展パートⅡ」を始めた。アメリカやキューバで熊楠が植物を集めて作った標本約40件(70点)を展示している。いずれも初公開。記念館では「日本では見られない貴重な種もある。植物好きには面白いはず」と話し、来館を呼び掛けている。
1891年5月~92年9月に、アメリカのフロリダ州やキューバのハバナで熊楠が集めた植物の一部。食虫植物のほか、水があると葉を広げ、なくなると閉じる〝復活草〟のテマリカタヒバ(イワヒバ科)、サボテンの仲間などの標本が並んでいる。
これらの標本ばさみ「ジーナスカバー」の一部も展示している。自身の生活の苦しさを自嘲するような内容になっている熊楠直筆の都々逸もある。
学術スタッフの土永知子さんによると、一枚一枚に毒を塗って防虫加工を施しており、標本の作り方は専門的。それぞれに独特の小さい文字で解説を書いている。
熊楠は標本をトランク(高さ61センチ、幅82センチ、奥行き52センチ)に詰めて日本に持ち帰った。記念館は、このトランクを常設展示している。
特別展は12月9日まで。開館は午前9時~午後5時(木曜休館)。入館料が必要だが、11月22日は県の「ふるさと誕生日」と「関西文化の日」で、無料になる。
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