西本願寺へ岡谷産絹糸 岡谷の敬念寺が進納

西本願寺に進納するため岡谷産絹を木枠に巻き取る千原さん(左)と山下さん=岡谷絹工房
養蚕に取り組む岡谷市川岸の三沢区民農園が春に収繭した繭から取った絹糸が、同市郷田の敬念寺を通して、浄土真宗本願寺派本山・西本願寺(京都市)に初めて進納される。岡谷産の絹糸は、西本願寺で親鸞聖人の木像(御真影)が持つ念珠の房に使われる。1日は岡谷市中央町の岡谷絹工房で関係者が、絹糸を進納用の木枠に巻き取る作業を行った。
西本願寺では、毎年1月に宗祖親鸞聖人の遺徳をしのぶ「御正忌報恩講」法要が行われ、前日に木像が持つ念珠の房を新しいものに取り替えている。敬念寺では1989年から毎年、門徒の山下幸治さん(86)=郷田=により、新しい房に使われる絹糸を進納してきた。
絹糸はこれまで山下さんが県内外から用意してきたが、今回初めて三沢区民農園の繭を使用。同市郷田の宮坂製糸所で糸にし、岡谷絹工房で最終工程の木枠に巻き取る作業を行い、31回目にして”オール岡谷産”の進納糸が実現した。
高齢の山下さんに代わり今回から、同じく門徒の千原博幸さん(72)=川岸上=が任務を引き継いだ。1日は2人が同工房を訪れ、作業を手伝った。整経機できれいにそろえた約18メートルの糸、500本を一つの木枠に巻き取り、進納用に五つの絹糸の束が完成。来年1月の法要に向け、今月中旬に千原さんが西本願寺を訪れて納めるという。
山下さんは「地元で全てが間に合うのは素晴らしい」とし、千原さんは「オール岡谷産のシルクを進納できることは一門徒としてうれしい。皆さんの熱い思いが込められているので、大切に納めてきたい」と喜んだ。敬念寺の金松宏之住職(50)は「可能な限り進納を続けたい」と話していた。
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