湯野浜を“深”発見 温泉神社やガッキの水汲み場巡る
鶴岡市の湯野浜地区で27日、鶴岡商工会議所主催の「鶴岡“深(しん)”発見!湯野浜ハイキング」が行われ、市民が温泉街や裏山の山道を歩いて湯野浜の歴史や生活文化に理解を深め、魅力に触れた。
市内の観光推進を図ろうと2015年から市中心部で続けてきたイベント。今回は、コロナ禍で観光客が減少している温泉地について、地元の人々から温泉だけでない多様な魅力を知ってもらおうと企画し、約40人が参加した。鶴岡商工会議所からバスで移動し、「龍の湯」での温泉入浴と昼食を挟んで行われた。
湯野浜地区自治会の菅原正彦会長らがガイド役を務め、約1000年前の大きな亀による開湯伝説や「奥州三楽郷」の一つの歓楽地として栄えた歴史を解説。ホテル「亀や」の裏山にある旧加茂小学校湯野浜分校跡地に移された「温泉神社」や、急坂にある「学校坂 喜兵衛の井戸」、山道にある「金毘羅神社」、寺院・乗慶院のそばにある湧水「ガッキの水汲み場」、源泉施設、窪畑ファーム・ファーマーズマルシェと、約3キロをハイキングしながら探訪した。
喜兵衛の井戸からは以前、児童たちが水を汲んで坂の上の分校までおけで担いで運び、ガッキの水汲み場は近隣100軒以上が飲用水と洗い場として利用していたといい、参加者は海辺に広がる温泉地と裏山の関連など、湯野浜の「深い情報」に触れていた。山道からの日本海と砂浜の眺望も楽しみ、参加した同市東新斎町の斎藤千江さん(75)は「里山歩きが好きで参加した。眺めも良く、知らなかった湯野浜の歴史を教えてもらい、楽しいハイキングになりました」と話した。
鶴岡商議所は来年3月、湯田川温泉で同様のイベントを予定している。
高台の温泉神社で眺望を楽しみ歴史探訪する参加者
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