苦境の外食産業、出張サービスに活路
利用者の目の前ですしを準備する店員(ドリームライフアポロで)
新型コロナウイルスへの警戒感から外食控えが続く中、宇部市中央町1丁目の山口すし酒場一代目豊(野上裕太社長)は、店で待つのではなく、客の方へ出向くことに活路を見いだそうと「出張すしサービス」を始めた。第1弾として15、16の両日、中宇部の山口アポロ石油介護事業部ドリームライフアポロ(塔野義浩社長)を訪問。敬老祝賀会で握りたてを提供し、喜ばれた。 居酒屋など〝夜の店〟を中心とする外食産業は苦境に立たされており、野上社長によると同店の売り上げも7割減。「テークアウトを行ってはいるが、総菜や弁当など中食のプロにはかなわない。スタッフと共にコロナを乗り越える新しい道を協議し、出張サービスにチャレンジしようと考えた」と言う。将来的には事業所以外に、個人宅への出張も想定している。 アポロでは店ののれん、ちょうちんを掲げ、スタッフ5人が総出でトロ、ヒラマサ、シャコ、ホタテなど8貫の上ずし(2500円)を準備。初日はサポート付き高齢者向け住宅の入居者25人、2日目はデイサービスの利用者47人に提供した。「おいしいものを楽しんでほしいとの思いを込めた」と森賀寿雄さん。 受け入れた同施設でも、外食ムードを演出した。施設職員も同店から借りたTシャツ・前掛けの制服姿で給仕し、天ぷら、茶わん蒸し、マツタケ入り吸い物などを併せて提供。一人一人にメッセージカードも書いた。食後はスタッフがバンド演奏や花笠音頭を披露。出張してくれた同店には「シニアに優しい店」の認定証を贈って、感謝した。
関連記事
南部梅林が開園 見頃は2月中旬から
「一目百万、香り十里」とうたう、和歌山県みなべ町晩稲の南部梅林が25日に開園した。梅林公園の観賞用品種は数輪咲いているが、梅林全体はまだつぼみの状態。開花は例年よりやや遅めで、運営する「梅の里...
雪景色の露天風呂「心地よい」 鹿追・然別湖「コタン」開幕
銀世界が広がる氷結した湖上にイグルーが立ち並ぶ「しかりべつ湖コタン」(実行委主催)が25日、鹿追町の然別湖で開幕した。国内外の観光客が訪れ、雪や氷を生かしたアトラクションに笑顔を見せた。 ...
庄内浜「ボラ」のブランド化を 希少価値の「からすみ」に 「日本酒のつまみに..
鶴岡市立加茂水族館・魚匠ダイニング沖海月は庄内浜で取れる「ボラ」のブランド化を目指している。卵巣で「からすみ」を仕上げ鶴岡市のふるさと納税返礼品のラインナップに加えた。「日本酒のつまみに最高」と...
つくる喜び味わう 伝統の黒糖作り 和泊町・大城小
鹿児島県和泊町の大城小学校(根釜恵理子校長、児童30人)で23日、伝統の黒糖作り体験学習があった。5、6年生9人を中心に全校児童が参加し、先人の苦労や自分たちで作る喜びを味わった。 同校...