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画面越し十勝ツアー 自粛で減収 補てん策 産品送り気分演出

 新型コロナウイルスの影響が長引く中、十勝管内の観光・運輸業者の一部に、オンライン上で観光や農作業を楽しむ疑似ツアーを開催する動きが出ている。夏場から収穫の秋にかけて十勝は、本来なら観光の稼ぎ時だが、今年は移動自粛の風潮で管外客が見込めない状況。ツアー前後に収穫したての農産品を送付するなど、十勝に来た気分を味わえる工夫を凝らしている。

収穫風景をオンラインで伝えた、いただきますカンパニーのツアー

 管内の畑で収穫体験を提供している「いただきますカンパニー」(帯広市、井田芙美子代表)は6日、帯広市以平町の道下広長農場(道下洋太代表)のジャガイモ畑で、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使ったツアーを実施。同社の岡野香子さんがオンライン上で、メークインの収穫作業を解説した。この日収穫したジャガイモは、2組の参加者に後日届けられる。

 コロナの拡大を受けて体験ツアーの集客が難しくなり、利用は昨年の2割程度に。これを受けて菜の花畑の散策、トウモロコシ収穫などの体験ツアーをオンラインで展開した。5月以降に10回程度開催、道外を中心に100人以上を集めた。年内に複数回の開催を予定している。

 減収を補うまでには至っていないが、大学の授業や企業研修などの引き合いもあり、「今まで顧客になり得なかった方たちと関われるチャンス」(井田代表)と、手応えを感じている。課題は集客のためのPR力で、オンラインとオフラインの「ハイブリッド型」の事業展開を検討する。

 旅行会社のクラブツーリズム(東京)は8月、幕別町と沖縄県宮古島をつなぐオンライン縦断旅を実施。同社は幕別町内の十勝ヒルズと付き合いがあり、実現した。15人が参加し、十勝ヒルズの花畑などを紹介。1人9800円で、十勝ヒルズが生産するマンガリッツァ豚のスモークベーコンや宮古島のマンゴーなどを参加者に送り、旅のムードを演出した。

 今後、オンラインツアーを開く予定はないが、参加者から評価する声が多数寄せられた。営業企画部の増渕俊貴さんは「コロナ後を見据え、顧客や(受け入れる)施設側との関係をつなぐ意味でもオンラインツアーは重要」と話す。

 十勝バス(帯広市)も9月末に2回のオンラインツアーを計画。参加者に車窓から見える景色の収録映像を届けるほか、農場の収穫風景を生中継で配信することにしている。

 一方でオンラインツアーには冷めた声も。帯広市内のツアー会社の経営者は「人との触れ合いをネットで代替するのは難しい。オンラインツアーで成功しているのは海外の秘境などが多い」と述べ、魅力的なコンテンツづくりが必要としている。

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