作家としての原点に迫る

藤沢周平さんの歩みをたどり、作家としての原点に迫る生誕90年特別企画展
鶴岡市出身の作家・藤沢周平さん(1927―97年)の生誕90年特別企画展「『半生の記』をたどる」が1日、鶴岡市立藤沢周平記念館で始まった。同市高坂で生まれ育った藤沢さんの故郷や生い立ちから、1973(昭和48)年に「暗殺の年輪」で直木賞を受賞して作家として本格デビューするまでの歩みを、自伝的エッセー「半生の記」を中心に紹介し、「作家藤沢周平」の原点に迫る内容となっている。
今年1月から11月まで開催した没後20年特別企画展に続くもの。没後20年企画は「藤沢作品の世界」をテーマに、色あせることなく今も読み継がれている作品世界の魅力を伝えた。今回は、幼少期に読んだ本や恩師として藤沢さんを導いた地元の人々との出会いと交わり、山形師範学校(現山形大)時代に乱読した本や文芸活動、療養生活の中での俳誌への投稿、業界新聞社時代の小説投稿など関連資料の展示を通して、作家としての原点を紹介している。
27(昭和2)年12月26日の誕生から「藤沢周平の育ったところ」「藤沢周平を導いた人びと」「乱読時代と文芸活動」「出発点に立つまで」の4部構成。「半生の記」の自筆原稿や師範学校を卒業し教師として赴任した旧湯田川中学校時代の辞令、生徒と取り組んだ放送劇の台本、業界新聞社時代の履歴書、蔵書など約100点を展示。
パネルで同市高坂周辺の風景や自然環境、風習などを紹介し、作家藤沢周平を育て感性を育んだ「心の中の原風景」にも迫っている。また、「藤沢周平の読書履歴」と題したパネルで、少年期に触れた雑誌「少年倶楽部」、直木三十五の「南国太平記」などから青年期までの読書歴も紹介している。特別企画展は来年8月28日(火)まで。
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