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長野日報社

霧ケ峰に設置の防鹿電気柵 植物の多様性保全に貢献

防鹿電気柵を設置する作業を進める関係者=5月11日、諏訪市郊外の車山肩

 東京大学や県環境保全研究所などの研究グループは25日、霧ケ峰のニッコウキスゲをニホンジカの食害から守るため毎年設置している防鹿電気柵が、霧ケ峰の植物の多様性保全に貢献していると発表した。柵内外の花の種類や開花数の違いを調べ、明らかにした。一方で開花時期や花色の豊かさなどの観点から「機能的多様性を十分に保全できていない」とし、柵の設置場所を検討する際にオミナエシなどを指標に加える提案も行っている。

 研究は2017~18年に車山肩や 富士見台などビーナスライン沿線5カ所の計12地点で行った。柵の内側の開花数は外側の約3倍、花の種類は内側が外側の約1.5倍となった。ニッコウキスゲに限定すると、約300倍の違いが確認できた。県環保研自然環境部の尾関雅章主任研究員は「ニッコウキスゲを保全することが植物の多様性を維持することにつながるという頑強な証拠を示している」とした。

 一方で開花時期や花の色、形を加味した場合の多様性は十分でなく、昆虫が止まりやすい形の花の豊富さなど、より多くの種類の生き物を育める機能を保全していく必要性を指摘。今後の柵設置の検討時にオミナエシ、オオヤマフスマ、ワレモコウなどを保全の指標に加えることで「霧ケ峰の草原生態系のさらなる保全効果が生み出される」可能性を示した。

 研究グループは東大大学院の内田圭助教をはじめ、県環保研のほかに国立研究開発法人森林総合研究所、神奈川大、兵庫県立大などから研究者が参加した。草原を対象にした大規模な防鹿柵の設置例は国内でも珍しく、霧ケ峰を研究フィールドとした。研究の成果は25日付の国際科学誌「バイオロジカル・コンサベーション」に掲載された。

 同グループは今年4月には霧ケ峰の調査結果から、柵が昆虫の多様性に寄与していることを発表している。

 霧ケ峰にかかわる団体で構成する霧ケ峰自然環境保全協議会は今年度、電気柵を従来よりも0.4キロ延ばし、鋼鉄柵と合わせ約14.5キロに増やした。

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