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「田原藩」を現代書館が発売

 書籍「シリーズ藩物語~田原藩」(A5判、208㌻)を、現代書館(東京)が発売した。著者は田原市文化財保護審議会委員の加藤克己さん(70)=仁崎町=と、崋山史学研究会会員の石川洋一さん(70)=豊橋市南大清水町。徳川家の譜代大名の戸田氏が最初の藩主になり、その後、三宅氏が引き継いだ田原藩の歴史を詳しく紹介する。  幕府評定所の直訴にまでなった「比留輪山争論」と、江戸後期の家老だった渡辺崋山が力を注いだ異国船からの海防策と飢饉対策が読みどころ。  比留輪山争論は、野田村と赤羽根村が、両村の間にある原野の扱いについて争った。野田村は田んぼが盛んで原野の草を肥料にしたい、赤羽根村は畑が盛んで原野を開墾したいと争った。この争いを三宅氏が収めることができず、幕府の評定所にまで持ち込まれた。加藤さんは「多くの譜代大名は石高が増えていったが、この影響で三宅氏はいつまでも小大名のままだったとの説がある」と指摘する。  崋山の海防策については、小藩ながらも海岸で訓練をした記録が残っており、近隣の藩に比べて先進的に取り組んでいたことを紹介。また飢饉対策として、藩主と武士が資金を出して米を備蓄しており、農民を大切にしている思想が分かる。石川さんは「崋山は絵師として有名だが、藩の家老として先進的な取り組みをしていたことを知ってほしい」と話す。  1600円(税別)。精文館書店、豊川堂などで取り扱う。問い合わせは現代書館(03・3221・1321)へ。

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