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レジ袋削減へ「あずま袋」製作

 昨年度の日本政策金融公庫主催「高校生ビジネスプラン・グランプリ」で、上位100件のアイデアに贈られる「ベスト100」に選ばれた酒田市の酒田光陵高校ビジネス流通科3年の佐藤海月(みつき)さん(17)のプランが具現化した。東京五輪・パラリンピックホストタウンとしての酒田をPRするとともに、プラスチックごみ削減、共生社会実現を掲げて開発した商品の販売会が7日午後、市役所で行われ、大勢の市民が買い求めた。

 全国の高校生を対象に毎年実施している同グランプリ。昨年度は全国各地の409校から3808件のアイデアが寄せられ、審査によってファイナリスト10件と、その他の上位100件の「ベスト100」が選ばれた。

 同校では、ビジネス流通科2年生が「商品開発」の授業の一環で取り組んでいる。昨年度は酒田市が東京五輪・パラリンピックでニュージーランド(NZ)のホストタウンになっていることから、「NZホストタウン事業を切り口として酒田市の地方創生を実現する商品開発の提案」をテーマに設定。生徒たちは東北公益文科大学NZ研究所長の武田真理子教授(現・公益大大学院研究科長)らの講話を聴くなどし、一人一人がビジネスプランをまとめて応募した。

 佐藤さんのプランは、国連のSDGs(持続可能な開発目標)を念頭に、レジ袋削減のため、手拭いなどから簡単に作られる「あずま袋」の普及を図ることを提案。デザインは国内やNZの高校生、染めや縫製といった製作は地元企業、障害者がそれぞれ担うことで海洋プラスチックごみ削減、多文化共生・ホストタウンの交流、障害者の就労支援という「一石三鳥」の成果を狙った。

 同校の教職員・生徒で組織する一般社団法人「SKIES」(代表理事・鈴木和仁校長)と市ホストタウン推進協議会の全面協力を受け、佐藤さんと、プランに賛同した同科3年生5人はチーム「as One(アズ・ワン)」を結成し、具現化に向けて今年6月からデザインや商品発注、価格設定といった実習を展開。染色は齋藤染工場の齋藤満さん(52)=同市南新町一丁目=が担当、縫製はNPO法人「支援センターなのはな畑」(同市福山、能登淳所長)が運営する就労支援施設の利用者が請け負った。

 チームメンバーは齋藤さんの指導で染め体験も。完成した商品は、サラシの手拭い、その手拭いで製作した「あずま袋」の2種。デザインは黒地に白色でNZを象徴するシダ植物「シルバーファーン」などを描いている。

 7日午後、市役所内で初の販売会が行われた。開始を前に佐藤さんが「大きなプロジェクトになるとは思わなかった。この夏にみんなと一緒に一つのことができてうれしい」と。丸山至市長は「NZのアーダーン首相にメッセージ付きで早速、商品を送りたい」と話した。

 同校工業科で学ぶ生徒製作のフェースシールドを装着した佐藤さんらメンバー6人が対面販売を始めると、市民が次々と買い求めていた。販売会は11(火)、12(水)の両日にも市役所1階ATMコーナー前で行われる。各日とも30個ずつ用意。時間は午前11時半からで売り切れ次第、終了。

「店頭」で、あずま袋などを販売するメンバー

開発した手拭いとあずま袋

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