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南風堂 春植え分全量買い上げ 「沖夢紫」コロナ禍の需要激減で

 新型コロナウイルスの影響で土産菓子の原料となる「沖夢紫」の需要が激減する中、南風堂㈱は石垣市甘しょ生産組合(石垣英邦組合長、170人)の春植え(3~6月)の全量を買い上げることにしている。同社ペースト工場の大城智芳工場長が30日、石垣市役所で開かれた2020年度市甘しょ産地協議会(会長・米盛博文石垣市農政経済課長、10団体)で報告した。

 土産菓子の売り上げ激減を受け、同社は4月9日付で、春植えの作付けを前年の半分程度にするよう要請したが、すでに他作物に転作できない状況もあったため、春植え作付け分については全量を買い上げることに。

 同組合は昨年度、植え付け25㌶で259・4㌧を生産。ほとんどが加工食品用として南風堂に搬入された。

 今年度は4~7月までに春植え分約85㌧が搬入され、豊作傾向にあるという。春植え面積や生産量については同組合が組合員からの情報提供を受け、近く確定する。

 沖夢紫は植え付けから収穫までに6カ月。6月の春植えは12月に収穫されることから年内の原料搬入を受け付けることになる。  同社は、原料をペースト状に加工して冷凍保存している。2年間の保存が可能という。

 一方、新型コロナの収束が見えないことから、来年の収穫となる秋植え(9~12月)について制限される可能性が高く、石垣組合長は協議会で「秋植えについては転作が可能。8月の早いうちに割り当てか、減反か、ゼロかを決めて文書を出そうと思っている」と早めに対応する考えを示した。

 宮良牧中で沖夢紫とサトウキビを生産する組合員の渡口勝さん(63)は「南風堂さんの(厳しい)事情も知っているので、春植えの全量買い上げはありがたい。秋植えの制限は今のうちに決めないと、転作ができない。コロナが収束しないと観光客は戻らず、菓子の販売も拡大しない。早く収束してほしい」と話した。

 沖夢紫の出荷量の激減に伴い、石垣市給食センターは献立に取り入れており、ペーストを使用したスープを6月に1回提供、好評だったという。8月には3回を予定。スープのほか、角切りを利用した紅イモサラダ、ミネストローネを出す。協議会では「今後も継続を」と求める声が挙がった。

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