コロナ拡大防止に庄内あつみ杉活用 温海町森林組合
鶴岡市の温海町森林組合(五十嵐正直代表理事組合長)は、地域産材「庄内あつみ杉」を使った新型コロナウイルス感染症対策グッズとして、足踏み式で消毒液を出せる「ステップシャワースタンド」と、カウンターなどに置いて飛沫(ひまつ)感染を防ぐついたて「木づかいパネル」の2種を製品化、販売している。
新型コロナの影響で全国的に住宅着工数が落ち込み、同組合でも特に集成材の原料出荷にその影響が出始めてきたことなどを踏まえ、対策グッズの製品化で活用を図ろうと、試作を重ねた。いずれも組合が誇る庄内あつみ杉(一部は間伐材)を使った。
ステップシャワースタンドは、プッシュ式の手指消毒液ボトルを、手を触れずに操作できる。高さ約75㌢の台に消毒液をマジックバンドで固定し、足元の板を踏むと、ピアノ線でつながったボトル上部の部材が下がり、プッシュする。踏み板は面積が広いため、かかとを床に付けたまま、高齢者でも安全に踏めるという。価格は1台1万9800円(税込み、以下同)。

踏み板の面積が広く、高齢者でも安全に使えるスタンド
木づかいパネルは、無色透明なアクリル板と、あつみ杉の台座を組み合わせた。対面して接客するカウンターやテーブルなどに設置することを想定している。あつみ杉はぬくもりがあり、アクリル板は丈夫で掃除も楽なのが特長。S(横、縦各60㌢、価格1万1000円)、M(横90㌢、縦60㌢、1万2100円)、L(横90㌢、縦75㌢、1万3200円)の3種類がある。

あつみ杉のぬくもりあるパネル
鈴木伸之助代表理事専務は「木材は、二酸化炭素排出抑制にも貢献する地域資源。対策グッズで皆さんの健康とともに、温暖化から地球も守って」と話している。問い合わせは同組合=電0235(43)2313、ファクス同(43)2317、電子メールatsumisk@amber.plala.or.jp=へ。
同組合は組合員数1552人。年間2万2000立方㍍(間伐約1万3000立方㍍、皆伐約1万立方㍍)を切り出す県内屈指の森林組合。かつては山に捨てていた端材も木質バイオマスにするなど、約9割を活用。皆伐後の林地はなるべく再造林して資源を次代につなぐとともに、一部は伝統の焼き畑で赤カブを栽培するなど、多面的に森林づくりを進めている。
関連記事
旧長野県山口村越県合併20年 元村長・加藤出さんに聞く
「平成の大合併」で県境をまたぐ初のケースとして注目を集めた、長野県木曽郡山口村と岐阜県中津川市の越県合併。2005年の合併成立から、13日で20年を迎えた。当時、合併論争は村内にとどまらず、県内...
現地で交流、視野広げる 南部高生「日仏農業高校祭」に参加
和歌山県みなべ町芝、南部高校(辻強志校長)の2、3年生3人が、フランスで7日に開かれた「日仏農業高校祭」に参加し、9日帰国した。3人は現地の高校生との交流を通じ、人との接し方や農業の規模の違い...
6月に苫東映画祭 愛好家の交流や無料上映会
苫小牧市出身の映画監督稲塚秀孝さん(74)が代表を務める苫小牧映画サークルと映画鑑賞団体全国連絡会議(全国映連)は6月28~30日、「苫東映画祭―北海道 映画の大地―」を開催する。主会場の市東開文...
大雨被災の社殿再建へ 酒田 御瀧神社 CFに取り組む広く支援呼び掛け ご神体..
昨年7月下旬の記録的大雨で社殿が全壊した酒田市下黒川の御瀧(みたき)神社。社殿の再建に向けて同神社の阿曽右貢宮司(74)はクラウドファンディング(CF)に取り組んでいる。第一目標金額は500万円。阿曽...