全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

若い世代に「小説を」 SNS以外の世界知って-直木賞受賞の馳星周さん

地元の浦河町で直木賞受賞を祝うケーキを手に喜ぶ馳さん。この後、小説に対する思いを語った

 小説「少年と犬」が第163回直木賞(日本文学振興会主催)に決まった15日、著者の馳星周さん(55)=苫小牧東高卒、長野県軽井沢町在住=は、出身地の浦河町で故郷への思いや若い世代に向けたメッセージを語った。

 馳さんはこの日、同町で受賞の知らせを受け取った。通常は東京都内のホテルで行われる記者会見も、インターネットを使って対応した。「もし(賞を)頂けるのであれば、浦河で頂けるのも楽しいかなと思った」と、その思いを語った。

 2年前に仕事で久しぶりに同町を訪れた際に「俺の生まれ故郷はこんなにいいところだったのか」と再発見し、昨年から夏の数カ月間を同町で過ごしている。「とにかく夏が涼しくて過ごしやすい。子どもの時はそう思わなかったが、野菜と海鮮が本当においしくて最高」と話し、「今まで生まれ故郷に背を向け続けてきて『すみませんでした』という気持ち」と笑顔を浮かべた。

 この日はゆかりのある地元の人たちも一緒に受賞の知らせを待ち、吉報が寄せられると歓喜に沸いた。馳さんは「自分は18歳で北海道を出た人間なのに、直木賞の受賞の報に接してこんなに喜んでくれるとは」と感激の表情。「北海道もコロナでみんなが大変な思いをしているところに、いいニュースが来たなと思ってもらえたらうれしい」と語った。

 受賞に際し、今願っているのは「自分の本だけではなく、若い世代に小説を読んでもらいたい」ということだ。「インターネットの中では自分と違う意見は全部敵のようになっているが、そんなことはない。たまたま意見が違うだけ。そこでどうするのか議論するには、文章読解力がないとどうにもならない。小説は文章読解力を養える」と強調。「小説はインターネットのデジタルとは全然違う世界が広がっている。とにかくSNS(インターネット交流サイト)以外にも世界があることを知ってもらいたい」と力を込めた。

関連記事

紀伊民報社

シャクナゲ咲く 和歌山・印南の川又観音

 和歌山県印南町川又にある川又観音周辺でシャクナゲ(ツツジ科)が見頃を迎えており、参拝者や写真愛好者が山中に映える鮮やかな花を楽しんでいる。  同町の山間部にある厄よけで知られる観音で、シャクナ...

障害者の芸術イベント アール・ブリュット、苫小牧の2人も活躍

苫小牧市文化会館で3月に開かれた芸術イベント「アール・ブリュットin苫小牧2024」(苫小牧の文化と福祉を考える会主催)では、市内在住のアーティスト2人も活躍した。迷路作家の村川信也さん(50)と...

荘内日報社

プロジェクションマッピング鮮やかに 鶴岡・致道博物館重文「旧西田川郡役所」..

 鶴岡市の致道博物館(酒井忠順館長)にある国指定重要文化財「旧西田川郡役所」のリニューアルオープンを前に19日夜、クラウドファンディング(CF)の協力者を対象にした特別内覧とプロジェクションマッピン...

道の駅おとふけ来場128万人 2年目も好調

 音更町内の「道の駅おとふけ」(なつぞら2、愛称・なつぞらのふる里)が、15日に新築移転オープンから丸2年となった。2年目は、年間来場者数が128万2896人(対前年比14.9%減)で、開業初年(...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク