「駒ケ岳ロープウェイ」予約システム実証実験 コロナ対策「満足」6割
3密にも気を配りながら、ゴンドラに整然と乗り込んだモニター=3日、ロープウエーしらび平駅
駒ケ根市、飯島町、中川村、宮田村の伊南地域の住民を無料モニターにした「中央アルプス駒ケ岳ロープウェイ」の予約システム実証実験が13日、全日程を終了した。事前にオンラインで予約した127人が、定員を半分以下に抑えた貸し切りのゴンドラやバスに乗車。14日夕までのモニターに対するアンケート集計では、6割が乗車時などの新型コロナウイルス感染症対策の安心度について「非常に満足」「満足」と答えた。
その一方で「車内は密接だった」、「今回は伊南在住限定で安心できたが、今後人の往来があるともう少し工夫がほしい」という指摘もあり、さらなる感染症対策を求める意見もあった。「コロナ対策で他者とのコミュニケーションが取れないのは残念」とする声も寄せられた。
実証実験は、伊南DMO設立準備会が新型コロナ禍の観光を探る目的で初めて企画。3密回避の混雑緩和など、安全で快適な運行につなげると共に、中アの良さを住民に再発見してもらおうと、3日から週末を中心に8日間で計20便の日程を組んだ。
大雨による運休もあり、初日と最終日の5便のみ実施。モニターはバスとロープウエーを乗り継ぎ、山頂を望む中ア千畳敷に約1時間20分滞在して散策など楽しんだ。
アンケート結果では、予約システムや予約乗車についての満足度は高く、「待ち時間が少なくてよかった」といった声も。千畳敷への再訪希望や友人に紹介したいとする声も強かったが、滞在時間についてはさまざまな意見があり、課題として浮き彫りになった。
「地域の宝である中アを地元の皆さんに再認識してもらえて大成功。今後も感染リスクを最大限に防ぐ最善策を探りながら、安心して訪れることができるエリアであることをPRしたい」と同準備会事務局の奈良成章さん。
ロープウエーとバスを運行する中央アルプス観光取締役事業本部長の下総浩嗣さんは「現場の対応などある程度感覚をつかむことができた。今回の貸し切りのほか、優先乗車整理券の発行など予約制の方法はあると思うので、前向きに検討したい」と話した。
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