軍服姿の西郷隆盛の土人形＝桜ヶ丘ミュージアムで

　東三河でも有名だったんでごわす!　NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」で注目を浴びる幕末の偉人、西郷隆盛。豊川市桜ヶ丘ミュージアムで、きょう26日までの企画展「まぼろしの国府土人形展」でも西郷の人形が紹介されている。 　浴衣姿に犬を引き連れている姿が有名だが、国府土人形は西南戦争時に着たとされる陸軍大将の軍服姿で、手には銀色の銃剣と帽子を持つ。 　国府土人形は、国府町で暮らした故・藤井末吉が1923(大正12)年から1937(昭和12)年にかけて作り、西郷は1930(昭和5)年制作とされる。牛若丸や弁慶、二宮金次郎の人形もあるが、比較的近代の偉人となる西郷は珍しい。 　土人形は現在の碧南市付近が主な産地として栄え、東三河では国府や豊橋、田原でも作られた。学芸員の桑原将人さんは「藤井末吉は売れるものを対象に人形にしており、西郷隆盛が当時この地域でも注目を浴びていたことを示している」と話している。