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第62次南極地域観測隊 東胆振から2人参加

久保木学さん(左) 柴田和宏さん

 第62次南極地域観測隊の越冬隊員に東胆振から、苫小牧市澄川町の元小学校教員柴田和宏さん(45)=一般研究観測=と、安平町の元会社員久保木学さん(54)=野外観測支援=の2人が選ばれた。11月に日本を出発し、2022年3月まで南極で調査活動などを行う。訓練中の両隊員に抱負を聞いた。

 柴田さんが観測隊に選ばれるのは2度目。初回は15年の第57次夏隊として昭和基地に3カ月滞在した。当時いたのは大学教授や電気工事士、大工など多様な年代と職種の人たち。極地という特別な環境での集団生活に大きな刺激を受け、「越冬隊に参加したい」との思いが強くなったという。  今回の選出は、観測隊メンバーを探していた福岡大学に、かつての隊員仲間が紹介してくれ実現した。教員を一度退職して参加することになるが、「話を頂いた時は大きなチャンスだと思った」と決意。勤務していた苫小牧勇払小の職員も「ぜひ行っておいでと背中を押してくれた」と語る。

 現地では同大理学部の研究支援員として、無人航空機を操縦して大気中のエアロゾル(微粒子)採取や、日本へのデータ送信を行う。現在は同大学で観測機材の扱い方などを学んでいる最中だ。  念願の越冬隊参加に「うれしいのは間違いないが責任は重大。しっかり準備を行い、自分の務めを果たしたい」と気を引き締める。  15年夏隊の際は、当時勤務していた苫小牧拓進小の児童らに南極の様子や観測隊の活動を伝える特別授業を現地から行ったほか、帰国後も講演活動をした。今回も任務終了後は教職に復帰する考えで「経験したことを子どもたち、親たちに伝えられるよう現地の生活を動画や写真に記録したい」と話している。

                           ◇        ◇

 野外観測支援は厳冬期や氷河上での行動、本格的な登山経験、装備に係る知識を十分に有していることが条件。久保木さんは高校卒業後に航空自衛隊へ入隊し、救難員を務めたキャリアなどを持つ。  登山歴は約30年で、登山家で冒険家の故植村直己さんに憧れて25歳の頃に札幌山岳会へ入会。1995年と96年にヒマラヤ山脈を構成する山の一つ「ランタン・リルン」(標高7234メートル)に挑戦し、96年には登頂も果たしたベテランだ。

 観測隊員を目指したのは、登山仲間の勧めがきっかけ。昨年7月に自衛官を退官し、民間企業勤務を経て、今月から東京都立川市の国立極地研究所で野外観測の考え方などを訓練中だ。主な任務は、昭和基地と周辺の観測、設営支援、安全管理など。隊員の安全教育や装備品の管理・調達、内陸調査に同行してガイドもする予定で「南極は普通に行ける場所ではないので、隊員として参加できるのは率直にうれしい」と喜びを語る。出発する11月までに隊員が現地で使用する装備品や道具の調達を進める。  久保木さんは「南極でスキーやたこ揚げ、魚釣りもしてみたい。経験したことのない未知の世界で今からワクワクしている。夢の大陸に行ってきます」と出発を待ち切れないよう。多くの人に「勇気を出して一歩踏み出せば夢はかなう」とメッセージを寄せた。

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