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古道「法華道」を後世に 整備20年の北原さんが案内

参加者を引き連れて「法華道」を案内する北原厚さん(左)

諏訪郡富士見町と伊那市を結ぶ古道「法華道」を約20年間にわたって整備した「法華道を守る会」代表の北原厚さん(91)=同市御園=が案内役を務める法華道巡りが8日、現地で行われた。地元の住民6人が参加。古道を歩きながら整備の苦労話や一帯の歴史について話を聞いた。

法華道は、富士見町若宮から伊那市の入笠山付近、御所平峠を通り、高遠町芝平を経由して同市長谷非持地区へ至る全長約22キロの古道。途中には1400年代、身延山11世「日朝上人」が7日7晩の説法をしたと伝えられる「高座岩」などがある日蓮宗の信徒にとって大事な場所がある。

北原さんは芝平出身で、家庭を築いた後の1970年、御園に転居し、精密機械の会社に勤務。定年後、故郷の古道が道筋も見えないほど荒廃している実態に心を痛め、1999年から整備を始めた。背丈ほどのクマザサを刈り、道沿いに安全祈願の地蔵菩薩を孫らの協力で担ぎ上げた。道は現在、伊那市のトレッキングコースにもなっている。

この日の古道巡りは、法華道に詳しい入笠牧場の管理人三沢厚さん(72)が案内の補助役を務めたほか、北原さんの願いで昨年醸造した日本酒「法華道」を販売する「酒舗にんべん」の黒河内俊さん(60)、法華道の歴史を調べる郷土史家らが参加した。

北原さんは、道の途中にある自らの手でも担ぎ上げた石碑や地蔵がある御所平峠や高座岩の由来を説明。「故郷を大切に残したいという気持ちが法華道を残す原動力になった。道が後世に語り継がれ、歩き続けられることを願う」と語った。同行した北原さんの次女の唐澤ゆかりさん(60)は「道を知っていただくこと自体が父にとってはありがたい」と感謝した。

黒河内さんは「説明を聞いて法華道がより身近になった。いにしえに思いをはせながら多くの方に歩いてもらいたい」と話した。

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