白保でシマフサラシ 「無病息災」、「コロナ撃退」祈願
白保住民の無病息災を願い、農作物の病害などを防ぐ伝統行事「シマフサラシ」が7日午前、白保の海岸で行われた。
かつて疫病や農作物の病害で村が疲弊していたときに行ったと伝えられる儀式。馬の血で染めたシピジナ(しめ縄)を集落の出入り口3か所に張り、疫病防止を祈るとともに、農作物を食い荒らすバッタやハエなどの害虫を載せたバショウの小舟を海に流し、疫病を追い払ったというのが由来。馬の血の腐臭が漂うことから「島腐らし」が語源となっている。
戦後の混乱などで50年ほど中断していたが、地域の伝統行事として2001年に復活した。
この日は横目博二公民館長ら役員と願い人(ニンゲーピィトゥ)の崎原初さん(66)が真謝御嶽南側の海岸付近で祈願を行ったあと、バショウとクバの葉で組んだイカダに「無病息災」、「コロナ撃退」などと書かれた札、害虫を入れた虫かごを乗せ、海に流した。
横目公民館長は「新型コロナの影響で多くの村の行事が自粛になるなか、これだけはやらないといけない行事。村だけでなく八重山から疫病がなくなれば」と期待した。
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