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天守閣復興から50年 諏訪市の高島城

復興50年を迎えた高島城(4月17日撮影)

長野県諏訪市の高島城が16日、天守閣の復興から50周年の節目を迎えた。1875年までに城内の建物が全て取り壊されたが、大正時代以降に再建運動が何度か起こり、公費を使うことなく寄付のみで天守閣などを復興。1970年5月16日に復興式典が開かれた。関係者は「高島藩の長い歴史と半世紀前の復興運動に思いをはせ、この機会に足を運んでもらえたら」と願っている。

諏訪市教育委員会が1970年に発行した「諏訪高島城」などによると、最初の復興運動は22年。上諏訪町(現諏訪市)の職人たちが組合を設立し、募金活動を始めた。直後の世界恐慌で断念するが、この時作られた瓦製のしゃちほこが手長神社境内の聖徳神社に現存している。

4度目の運動が結実

運動が結実するのは62年から始まった4度目。諏訪市大手町で割烹旅館を営んでいた南佐久郡南相木村出身の中島篤平氏が「諏訪のお役に立つご奉公を」と東奔西走。当時の岩本節治市長が引き継ぎ、期成同盟会が発足すると、7212人から9536万円余の寄付が集まり、全額寄付金で67年12月の着工にこぎ着けた。

復興天守閣は鉄筋コンクリート造り3階建て。設計は工学博士の大岡實氏、建築工事は熊谷組、基礎工事は竹中工務店が担当した。天守閣以外の木造建築物は諏訪工匠組合が伝統工法で再現し、庭園は諏訪造園業組合の奉仕により実現している。

70年の式典には1300人参列

70年5月16日の式典には1300人が参列し、神事の後、騎馬行列、龍神の舞、八剱太鼓、長持ちなどを盛大に繰り広げた。当時、諏訪市職員だった男性(83)は「いざやろうとなった時の諏訪の人たちの心意気は大したものだと思った」と述懐する。

近年は桜の名所として知られる高島城。天守閣には寄付者の名前をたがねで刻んだ銅板が掲げられている。大昔調査会(諏訪市)の高見俊樹理事長(63)は「高島城は諏訪大社、御柱と並んで諏訪という一つのまとまりをつくる大事な要素。50年を経て復興高島城の価値は高まっている。残していく意味を考えていかなければ」と話している。

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