新しい地方創生の時代つくる 鶴岡シーズ開校式 農業担い手1期生決意胸に
有機農業を中心にした座学や実践で地域農業の担い手を育成する鶴岡市立農業経営者育成学校「SEADS(シーズ)」の開校式が12日、同市千安京田の同校で行われた。首都圏など全国から入校した20―50歳の1期生男女13人が、農業者としての第一歩を踏み出した。
第1期生は首都圏や関西、県内、市内などから集まった。職歴はシステムエンジニア、医学系研究者、国家公務員、養護教諭、飲食業、大学生など。
屋外で行われた開校式には約40人が出席し、皆川治市長が「農業は裾野が広く、鶴岡の基幹産業。農業を担う人材の育成・確保が生産や農村コミュニティーを維持する上で大きな課題となっている。皆さんが学び、地域に定着し、後輩たちが続いて地域に活力を与えてくれる。鶴岡から日本のモデルとなる地域発の人材育成施設につくり上げていく」とあいさつ。支援体制を組む関係機関・団体の代表がテープカットし、開校を祝い合った。
1期生を代表し、広島市出身で食品関係研究所に在籍する五領田(ごりょうだ)小百合さん(32)が「食べることは生きること。安全で安心なおいしい食べ物を生産しみんなの笑顔を守りたい。鶴岡市の発展と社会課題解決のために持続可能な農業を通じてさまざまな人とつながり、新しい地方創生の時代をつくることを誓います」と決意を述べた。
シーズは、市が県から取得した「旧いこいの村庄内」の施設を活用し開校した。農業に関心を持つ首都圏などの若者が共同生活しながら2年間、座学と実践、農家でのインターンを通じて有機農業を中心に農業経営に必要な全てを学び、鶴岡での独立就農につなげてもらう。市と地元のJA、教育機関、民間企業の8者が連携し、研修生の就農準備から経営安定化までを支援する。シーズの年間運営費は委託料や施設管理経費などを含め約4000万円。
開校式は当初、4月10日に予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い延期していた。1期生たちは同日から研修に入り、座学とともに稲作やミニトマトなど野菜栽培の実践などが行われている。来春入校の2期生(定員17人)については、夏ごろから募集に入る予定。

農業への志を抱き、笑顔で開校式を迎えた1期生
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